Wednesday, 9 April 2014

何人も足を踏み入れてはならない!? - 世界に点在する禁断の8島のうち2島は日本領

4月8日付オブザーバーの記事"Ces 8 îles où il ne faut surtout pas poser les pieds"が挙げる,絶対に足を踏み入れてはならない8つの島のうち2つが日本の島でした.1つは伊豆諸島の三宅島(2コマ目).理由は火山ガスによる大気汚染.現在,状況はかなり改善したものの上陸には常時ガスマスクを装着する必要有りと書かれています.もう1つは長崎県の端島,通称軍艦島です(8コマ目).ただ,こちらのほうは単に廃墟と化しており,草木で覆われていると書かれているだけで,何故足を踏み入れてはならないのか今ひとつ理由がはっきりしません.

その他,記事には,23万平方メートルの面積に23万匹の毒蛇が棲息しているというブラジルのケイマダ・グランデ島(1コマ目)や体長が15 cmにも達するナナフシなどの巨大昆虫で溢れたオーストリアのボールズ・ピラミッド(4コマ目),さらに,空撮のために近づくヘリコプターにさえ毒矢を放ってくる少々荒っぽい性格の人々が暮らす一応インド領の北センチネル島(上陸した場合,命の保障はないとのこと)(5コマ目),そして,昔ペスト患者を閉じ込めておくために使用された施設の廃墟が残っていて,数々の恐ろしい伝説が語り継がれているベニスのラグーンに浮かぶポヴェリア島(7コマ目)*1)などが紹介されています.中でも,気の毒というか,哀れをさそうのは,今や無人島と化したフランス領クリッパートン島(3コマ目)の旧住民たちの物語.1906年,メキシコ政府はこの島に海鳥の糞から肥料を製造するプラントを設置します.そして,そのプラントで働くために移住して来たおよそ100名の島民達の生活を支えたのは,飲料水も含めてメキシコ海軍によって定期的に島外から運び込まれる物資だったのですが,やがて,8年後の1914年,当時,革命の対応で手一杯となっていた海軍は,この島のことをすっかり忘れ,それ以降物資の輸送は中断.1917年,1隻のアメリカ船が訪れたとき,殆どの住民は,それまでに餓死あるいは病死してしまっていて,生存していたのは4名の女性と7名の子供たちだけだったそうです.



*1) ポヴェリア島の歴史については,Wikipediaなどの他に,James AyresさんのブログPlanetsaveのPoveglia Island - Asylum, Ghosts, Plague, And Historyと題されたポストになるほどと思わせる写真付きで詳しく説明されています.同島の歴史にご興味を持たれた方は,ご一読をお薦めします.

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