Sunday 31 January 2016

パリで見つけたロフト風キッチン (フランス語)

CIA,数件の'X-Files'を公開 (フランス語)

クリントン候補.国務長官時代に個人アカウントから送信した22通のメールが国家機密に指定される

すべて個人のアカウントから送られたものです. 下は,SRFのニュースサイトに掲載された各候補者の支持率と資産(上の数字)と選挙資金(下の数字)の額.(画面下の指のマークをクリックすると表示されます.)

ローマ.同性カップルの権利承認に反対するデモ (ドイツ語, フランス語)

ヨーロッパ各国の警察が行方を追っている45名の最凶悪犯罪者

Saturday 30 January 2016

生産されることがなかったロンボイド式自動車 - L'EXPRESSのビデオ

独特の車輪配置のお陰で小回りが利きます.60年代末頃にデザインされたそうです.
Les voitures rhomboïdes, ces prototypes pas... 投稿者 LEXPRESS

ジカウィルス: ドイツでも5人の感染者 (ドイツ語

木星の軌道を幾何学によって計算していたバビロニア人 (ドイツ語)

環境に入り込む微細粒子の量に関する最新の研究結果 (ドイツ語)

シリコンバレーで急激に拡大する貧富の差 (ドイツ語)

ヨーロッパのオシャレなユースホステル (フランス語)

クレープパーティーを演出するヒント (フランス語)

ジカウィルス: 帰国したフランス人5人が感染していることが判明 (フランス語)

数日前,トゥーレーヌ健康相は,妊娠中の女性に対し,感染の恐れのある海外県への渡航を避けるよう勧告しました. 専門家によると,媒介しているヒトスジシマカを退治しても効果は期待出来ないと言います.

Thursday 28 January 2016

Haute Couture: Chanel fait escale au Japon

City of Cambridge, MA second in US to pass resolution opposing Henoko base

例外的に日本の新聞から.昨年12月24日付琉球新報に掲載された記事です.東京新聞も同様の内容を伝えています.

パリの複数の高校に新たな脅迫 (フランス語)

「手遅れになるかも知れない...」存在しない確実な個人情報漏洩防止策 (ドイツ語)

『ローレ,ナチズムと戦争に翻弄された恋』 - ARTE+7より

103分,中部ドイツ放送制作(ドイツ,オーストラリア,イギリス合作),2012年

スウェーデン: 亡命が許可されなかった避難民,最大で80,000人の国外退去を検討 (ドイツ語)

下は,ノルウェイへの亡命が認められなかったロシアからの避難民の再入国をロシアが拒否したという記事.

北朝鮮: 長距離ミサイル発射準備か (フランス語)

囲碁: 初めて人間が機械に敗れた日 (フランス語)

ローハニ大統領のフランス訪問 (フランス語)

そして,イランはエアバス社から118機の機材を購入するそうです.

「魔女狩りと同じ」,緊急事態宣言下のパリで家宅捜索を受けたムスリム女性 (フランス語)

下は,緊急事態宣言下の日常を報じる記事.

『拒否された亡命』 - アンネ・フランクについての新たなドキュメンタリー

2016年1月27日21:45からSkyチャンネルのSPIEGEL GESCHICHTEの時間で放送されました.

(未だ)有利とは言えない北極海航路 (ドイツ語)

バルカンルートの閉鎖後は,アドリアルート? (ドイツ語)

中東やアフリカからヨーロッパに向かう避難民の上陸先はイタリアのアドリア海沿岸となります.

ボリビア.フラミンゴの生息地の湖が消滅 (ドイツ語)

喫煙に於ける微細粒子が肺に及ぼす影響 (ドイツ語)

世界の有名ブランドに製品を供給する中国の工場の労働環境 (ドイツ語)

映画"Salafistes".ドキュメンタリーとしては異例の18歳未満鑑賞禁止で公開 (フランス語)

パリ.爆破予告を受けた高校6校で警報解除 (フランス語)

ケルンの婦女集団暴行事件によって立場が有利になった人々と不利になった人々 (ドイツ語)

テロリズム: ヴァルス首相,フランス国籍のみの保有者からの特定の権利の剥奪にも言及 (フランス語)

1分で理解する今回のタクシーのストライキの原因 - Le Pointのビデオ

Wednesday 27 January 2016

映画"Salafistes"を巡る議論 (フランス語)

Sunday 24 January 2016

世界中で3人に1人はトイレの後で手を洗わない

のだそうです.下のリンク先から調査リポートがダウンロードできます.

ヴァルス首相: 「緊急事態はダエシュ壊滅迄継続させる.」 (フランス語)

Friday 22 January 2016

対ダエシュ戦にNATOの参戦を望むアメリカ (ドイツ語)

アメリカは,NATOに対しAwacs偵察機によるイラク,シリア上空の偵察を要請しました.

ロシアによるシリア空爆で一般市民の犠牲者,過去4ヶ月間で1,000人以上 (フランス語)

Tuesday 19 January 2016

パキスタン: 預言者を冒涜したとの非難に潔白を示すため自ら片手を切断したティーンエージャー (ドイツ語)

寒いときにはおいしいスープを飲んで温まりましょう (フランス語)

星座になって輝き続けるデビッド・ボウイさん

世界人口の1%の資産のほうが,残りの人口の資産の合計よりも多い?

それを後押ししているのがタックスヘブンの存在だそうですが,計算方法を疑問視する専門家もいるようです.

Monday 18 January 2016

エアバス,Uberと協同でタクシーヘリの試験運行へ (フランス語)

アメリカが打ち出した新たな対イラン制裁 (ドイツ語)

ビストロ風キッチン11例

正常化には程遠いイランとアメリカの関係 (フランス語)

宇宙,地球,遺伝子... 今年,予想される新発見 (フランス語)

ランヌ: 臨床試験で脳死となった被験者が死亡 (フランス語)

Sunday 17 January 2016

クイーン・メリー - ARTE+7より

115分, SSR,ARTE制作(スイス,フランス,ドイツ), 2013年

『教会と金』 - ARTE+7より

ドイツでは,サラリーマンが所得を申告する際,所属する教派も記載することになっていて,収入の8%から9%が教会税として国から当該の教派に支払われます.その額,2013年だけで凡そ100億€.ドイツでは,この制度に対する批判が日増しに強くなっています.
75分, 北ドイツ放送局制作, 2014年

フランス: 臨床試験で事故.6人が入院,内1人は脳死状態 (フランス語, ドイツ語)

本の紹介: Gilles Kepel著 "Terreur dans l'Hexagone. Genèse du djihad français" - パリ襲撃以降,転換点を迎えたダエシュ

著者は,パリ政治学院教授で,専門はイスラム政治とイスラム過激主義.以前から過激派の思想を育て,インターネットなどの先端技術を用いてのテロ実行の具体的方法などを記したAl-Suriの著作を研究し,彼の呼びかけが持つ潜在的な危険性について警告していましたが,当初,各国の対イスラム過激派対策はもっぱらアルカイーダだけに集中し,普通の若者たちをも巻き込んで行く,いわば草の根の過激主義に対しての警戒を怠ってきたと言います.また,Kepel氏は,パリ襲撃事件を実行したことで,ダエシュは政略的な誤りを犯したと述べています.つまり,以前のCharlie Hebdoなどの襲撃においては,テロ行為は容認しないまでも,標的となった側にも責任がないわけではないとの意見を持つムスリムたちも少なくありませんでした.しかし,パリの同時テロを機に大半のムスリムたちは,ダエシュの行為は自分たちが理解するイスラムの教えから発したものではないと彼らの行為を強く批判するようになったのです.出版社のページはこちらです. 下は要約(ドイツ語)へのリンクです.

Saturday 16 January 2016

オワフ島近くでヘリコプター2機が衝突,海兵隊員12名行方不明

イラク,シリア: これまでの米軍による空爆で死亡した一般市民は12名 (内1名は子供) (ドイツ語)

ウクライナ人エンジニアが考案した脱出カプセル付き航空機 - SPIEGEL TVのビデオ

ダエシュが独自に開発したメッセージアプリ'Alawi' (ドイツ語)

Friday 15 January 2016

大西洋でハリケーン発生.1月に発生するのは1938年以来,初めて (フランス語)

'JACDEC AIRLINE SAFETY RANKING 2016'によると,最も安全な航空会社はキャセイパシフィック

リストはこちらです.日本航空は第9位,全日空(ANA)は第15位でした.

消費に駆り立てるため,資本主義に利用される不安心理 (フランス語)

「みんなでキッパをかぶろう!」 - 差別に対抗するユダヤの人々 (フランス語)

シリア: 「飢死させるのは戦時法違反!」,国連事務総長,緊急安保理事会招集

現在,40万人もの人が餓死の危険にさらされています.

訃報: アラン・リックマンさん - 『ハリー・ポッター』の教師役で有名に

グアンタナモ収容所の閉鎖,オバマ大統領在任中は困難?(ドイツ語)

理由は,議会で多数を占める共和党が全く興味を持っていないためのようです.

デンマークに続いてスイスでも移民からの一定額の動産没収開始 (ドイツ語)

北朝鮮の原子炉,稼働可能な状態ではない - 衛星画像の分析 (フランス語)

シリア,マダヤ: 筆舌に尽くし難い惨状 - 国際赤十字職員の現地報告 (フランス語)

失敗しないで自分でカットする方法 (フランス語)

インドネシアは,ダエシュにとって戦略上重要拠点 (ドイツ語)

Australian Strategic Policy Instituteは,昨年の12月にインドネシアはダエシュのアジアに於ける勢力拡大の拠点(あるいは足がかり(bridgehead))になる可能性があると警告していました.また,ジャカルタのINSTITUTE FOR POLICY ANALYSIS OF CONFLICTも,インドネシアに於けるダエシュの幹部が自らのブログに仲間たちにパリにおける襲撃から学ぶように勧めるポストを投稿していたことを明らかにしています.さらに,オーストラリアの情報機関も,昨年12月,ダエシュがインドネシアも自分たちの'国家'に含めようと画策しているとも忠告していました.
そして,もちろんリクルートの重要拠点でもあります.

WHOによる終息宣言の数時間後,シエラレオネでエボラ出血熱による死者確認される

関係者が喜べたのも束の間だったようです.

インターネットで得をする人,損をする人 - 世界銀行のリポート

リポート(英語)は下のリンク先で閲覧できます.

チュニジアの人権環境の現状 - 内務省最上階の拷問室,同性愛者に懲役5年の実刑等

昨年,パリで赤ちゃんに最も多く付けられた名前 (フランス語)

排ガス値偽装疑惑で,関連施設が捜索されたルノーの株価20%下落 (フランス語)

VWのようなソフトウェアの改ざんはなかったようですが,セゴレーヌ・ロワイヤル環境相は,ルノー製ディーゼル車のCO2と窒素酸化物の排出量は基準を超えていることを発表しました.

Thursday 14 January 2016

壁の装飾のヒント

映画『ハイジ』,スイス映画としては史上最高の観客数を記録 (ドイツ語)

2回観ました.個人的にお薦めしたい作品です.
下は,ハイジ役のAnuk Steffenとペーター役のuirin Agrippiへのインタービュー.

コーヒーの効能と害 - «British Medical Journal»に掲載された現役医師を対象とした調査結果

調査対象となったのは,スイスのザンクトガレン州立病院の医師たち.BMJの記事はこちらです.

Wednesday 13 January 2016

ロシアのドーピングスキャンダル.IAAFは2009年から知っていた (ドイツ語)

マルセイユ: 地元ユダヤ評議会,街中でキッパー着用を避けるよう勧告 (フランス語)

11日に発生したトルコ系少年によるユダヤ人教師障害事件を受けての対策だそうです.

昨今,好まれるキッチン中央の調理台

世界的にみて極めて低い出生率,絶滅が危惧されるイタリア人 (フランス語)

シリア: 国連,マダヤから飢餓に苦しむ400名の救出を計画 (ドイツ語)

中東湾岸地域におけるトルコの軍事的影響力拡大 - カタールに最初の国外基地建設へ (ドイツ語)

スウェーデンでもケルンと同様の事件.警察も正確な情報を伝えず (ドイツ語)

フィンランド警察は,こうした事件の発生を未然に防ぐことができたそうです.

「プーチン閣下,ロシアに蔓延する汚職を如何ご覧になりますか?」 - ドイツ,BIld記者のインタビュー (英語)

トルコ: 昨年のテロ事件の犠牲者数凡そ170人 (ドイツ語)

犠牲者へのオマージュ,ルアーヌさんが歌う"パリ,ある秋" (フランス語)

サウジの人権活動家サマル・バダウィさん逮捕される (ドイツ語)

Tuesday 12 January 2016

ポーランド: EUディレクティブに抵触の可能性のあるメディア規制法成立 (ドイツ語)

この国の政府は,どこかの国の与党議員と価値観を共有しているようです.

ロシア: 今後,ISS向け予算大幅削減へ (ドイツ語)

リヨンの家族向け素敵なアパート拝見

本の紹介: 2050年迄,人類と地球はどのような歩みを辿るか"Vigie 2016"

約550ページ,40名以上の執筆者による様々な分野(地政学,経済,環境等々)に関する150もの記事を含みます.発行元のページはこちらです.なお,未来予想ではありません.あくまでも可能と考えられる将来像を紹介するものです.

AAAランクのビジネスマンだったボウイさん (フランス語, ドイツ語)

すでに1997年にシングル局"Telling lies"をウェブ上で配信,さらにアルバム"Hours"は,全体を配信しました.また,最初に自らのサイトを公開したアーチストのうちの一人でもあります.また,インターネット銀行業務(BowieBanc)なども行う会社を設立するというように,きわめて先端的なビジネスマンでもあったのです. 下は,その歴史を振り返り,彼が偉大なアーチストであった6つの理由を述べたSRFの記事.

シリア政府,40,000人が餓死寸前のマダヤへの物資の搬送を許可 (ドイツ語)

いずれの勢力も,敵の支配地域に住む市民たちを餓死させるという残虐極まりない戦略を採っている為です.

Monday 11 January 2016

ARTE Reportage - 出版社襲撃事件から1年/シリアを逃れた3家族

Le Mondeのカトゥーニスト,ジャン・プランチュさんを取材しました.(プランチュさんが設立したCartooning for Peaceのサイトはこちらです.

セロリを使った料理 (フランス語)

ケルン: 20名程の集団,パキスタン人やシリア人らに暴行 (ドイツ語, フランス語)

パリ18区警察署襲撃犯,かつてドイツで3箇所の刑務所に収監されていた (ドイツ語)

中国発株安: 一国二制度への疑問 (ドイツ語)

ケルンの女性暴行事件報道: キャプションが人種差別的との批判に南ドイツ新聞が謝罪 (ドイツ語)

Dieses Zitat stammt von Ahmad Mansour. Der palästinensisch-israelische Psychologe arbeitet in Berlin mit gefährdeten...

Posted by Süddeutsche Zeitung on Samstag, 9. Januar 2016

Am Wochenende haben wir sowohl in der gedruckten Ausgabe der "Süddeutschen Zeitung" als auch auf SZ.de ausführlich über...

Posted by Süddeutsche Zeitung on Sonntag, 10. Januar 2016
一方,FOCUSは謝罪しませんでした.

Auf Twitter wurde heute das Cover unserer aktuellen Ausgabe kritisiert. Wir hatten uns dazu entschieden, symbolisch...

Posted by FOCUS Magazin on Freitag, 8. Januar 2016

本の紹介: チェルノブイリ事故から30年,汚染地区に戻った人々へのインタビュー«Baba Dunjas letzte Liebe»

出版社サイトの本の紹介ページはこちらです.(ドイツ語) 以下,ドイツのニュースメディアの書評です.

2016年の欧州文化首都ヴロツワフ (ドイツ語)

市の英語版公式サイトはこちら,同じく特設ページはこちらです.

フランコ政権下のスペインで行われた多数の子供の拉致に教会が関与 (ドイツ語)

産むため増やすため - ダエシュにおける女性の役割

一旦,ダエシュに加わったものの帰国したフランス人女性の証言.(日本のある政治家たちの言葉を思い出しました.)

ヨーロッパ,危険に満ちた2016年 (フランス語)

2%を超える経済成長率のまやかし (フランス語)

株式市場のパニックが真に意味するもの (フランス語)

円安のみに支えられた日本経済に成長はあり得ない (フランス語)

Morgan StanleyやJP Morganの専門家は,今年は円高が進み,場合によっては110円,あるいは100円以下となる可能性も指摘します.そうなると,これまでの数年間の宴も終を迎えることになるという訳です.確かに,すでに翳りが見えて来たことも事実です.(例えば,トヨタの輸出量は昨年11月までに1.7%下落しています.)

Sunday 10 January 2016

76%のフランス人が"Charlie Hebdo"と連帯の意思示す (フランス語)

パリ18区警察署襲撃の犯人,ドイツの移民収容施設に滞在していたことが判明 (ドイツ語)

イスラエル: ある小説が高校で禁止されたことに抗議するユダヤ人とパレスティナ人のカップル - Le Mondeのビデオ

お帰りなさい! フライングスコッツマン (LNER クラス A3 No.4472)

93歳になるそうですが,再び,元気な疾走シーンを見せてくれます.今年のスケジュールはNRMのこちらのページでご確認下さい.

なお,NYMRでも3月に特別列車の運行が予定されていますが,すでに乗車券はすべて売り切れだそうです.

大気汚染対策.北京でレストラン,ホテルなど2500もの小規模事業所閉鎖へ (ドイツ語)

黄色い星のワッペンをつけてトランプ氏不支持を示すムスリムたち (ドイツ語)

キンダートランスポートの記念像と慰安婦像の比較から思ったこと

Wikipediaのキンダートランスポートについて解説しているページには,ヨーロッパ各地に建てられた記念像の写真が掲載されています.転載は自由とのことなので,以下にそれらを転載させていただきました.

ウィーン西駅,オーストリア

グダニスク中央駅, ポーランド

リバプール通り駅,ロンドン,イギリス

フリードリヒ通り駅,ベルリン,ドイツ

プラハ中央駅,チェコ
これら,キンダートランスポートの記念像と韓国,ソウルの日本大使館前に建てられた慰安婦の像との違いは何なのでしょうか.答えは簡単には見つかりませんが,ひとつ言えるとしたら,前者はこの出来事についての非人道性が認められ謝罪がなされ,同様の歴史は二度と繰り返させないという当事者全員の決意を永久に表すものであるのに対し,後者は被害者による加害者に対する抗議を目的としたものであるということでしょう.慰安婦の記念碑は,日本では千葉県館山市と鴨川市に,また,沖縄県宮古島市に建立されていますが,これらのうち,キンダートランスポートの記念像の趣旨に近いものは沖縄県宮古島市のものでしょう.(Cf. Wikipedia「慰安婦の碑

日本人は過去に向き合わないと言われたりしますが,確かに私たちは過去の出来事に対し淡白,悪く言えば鈍感なのかもしれません.特にある人たちは,過去を簡単に'神話化'するのを好みます.彼らは神話が客観的事実としては存在せず,従ってその信憑性を科学的手段を用いて証明することはできないものという立場を採ります.西洋では,シュリーマンが神話に登場するトロイの町を発見したり,イェサレム近郊のケテフ・ヒンノムで発見されたアミュレットに旧約聖書の申命記の一部が記載されていたことで旧約聖書が紀元前7世紀に存在していた可能性が確認されるなど,神話や伝説と思われるものも科学的な研究の対象となりますが,日本ではそのようなことは極めて稀です.(例えば,西洋には聖書考古学という学問分野がありますが,日本に神道考古学といった学問分野が存在しているでしょうか.)

日本人,特に為政者が過去の出来事を神話化する場合,目的はふたつあります.ひとつは,それについての客観的検証を事実上禁止し,議論の対象にさせないということです.聖性,不可侵性を与えるためと言ってもよいでしょう.もうひとつは,ひとつめの結果であり,また目的でもあるのですが,その意味を不変化,恒久化させるということです.事実か否か検証不可能なのに,その神話の教え,すなわちドグマは永遠に正しいと信じる姿勢,あるいは信じさせる姿勢は,少なくとも近代人のものではありません.それは,個々のクリスチャンが聖書を読むことを禁じ,神から絶対的な権威が与えられていると主張し,その教えへの無条件での服従を強要した宗教改革以前のカトリック教会の姿勢と似ています.(今日の靖国神社は宗教改革以前のバチカンに例えることができます.とはいえ,敗戦後,GHQの靖国神社破壊計画がバチカンの勧告で中止とされたのは,正しい決定だったと思っていますが.) なお,最近では,現在の出来事さえも神話化してしまう傾向が見られるようです.そのために,用いられる手段はメディアブラックアウト,つまり必要な情報を流通させないことであることは言う迄もありません.(例えば,個人的な印象ですが,日本に対する脅威として中国の行動は頻繁に報道されるのに,脅威としてはさらに深刻とも言えるロシアの軍事行動については殆ど報道されません.) 

さらに,このような,人々の記憶や記録に残っている事象を検証不可能なものとカテゴライズし,その分析や解釈についての自由な議論を封じてしまうというのは,イスラムの教典クルアンに対するムスリムたちの姿勢とも類似していることも敢えて付け加えておきます.さらに,過去に日本の指導者たちが合理性を失い突入した第二次世界大戦の間も多くの神話が生み出されたことも.(当時の日本人の精神状態が,フランスの哲学者コントの理論における〈実証的状態〉の前々段階である〈神学的状態〉に似ていたように思えてなりません.〈神学的状態〉とは,シュティーリヒの言葉を引用すると,「現実のできごとが,類似と継起の法則に従って説明されることはない.人々は,むしろ自分たちの行為から類推して,あらゆるできごとの背後には特殊な生きている意思があると信じている.」状態です.(シュティーリヒ『世界の思想史 下』, 東京, 白水社, 1967年, p144) 神話とは,この意思を反映したものと信じられている物語と言えるでしょう.そして,強いて言うならば,この意思の受肉した存在が,明治以降1945年の敗戦迄が天皇であり,それ以降はアメリカなのかもしれません.(もっとも,現在でも天皇の言葉は神話的性質を保持していますが.) ただ,〈神学的状態〉の日本人の意識において,これらの受肉した意思は人間の次元を超えたものですが,ユダヤ教のように言語によって被造物である人間との関係の規定を許す存在ではありません.そのため,日本がアメリカとの間に維持している関係は基本的に情緒的なものです.ようするに相手の顔色を伺う,別に言い方をすれば相手の回りの空気を読んで自らの態度を決める,そうした非言語的,情緒的依存,つまり'甘え'に基づいた関係なのです.また,こうした強者との甘えによる関係が日本人にとって必要であることは,例えば明治維新をほとんど無条件に'正義'として礼賛する司馬遼太郎の作品の主人公がヒーロー,名将,名君であることからも理解できますし,NHKの内閣支持率調査で支持の理由のなかに「首相の人柄が信頼できるから」と言った選択肢もそうした性質を反映したものです.(そもそも,付き合ったことの無い他人の人柄など,どうして判るのだろうと,聞くたびに吹き出してしまいます.フランスの大統領支持率調査にも'信頼が置けるか’という選択肢がありますが,人柄にではなく,あくまでも大統領としてのこれ迄の実績から判断してということでしょう.)

ところで,司馬遼太郎がその作品を通じて幕末から明治維新に続く日本の歴史の一部を,善きにつけ悪しきにつけ'神話化'してしまったことは事実ですが,彼によって描かれた人物の対極に位置する人々の例として,18世紀の秋田県大館市出身の医師,思想家である安藤昌益,そして司馬が描いた時代においては同じく角館市の平福家の三人(文浪,穂庵,百穂)などを挙げたいと思いますが,個人的には後者たちの性格および生き方のほうにはるかに魅力を覚えるものです.(これらの人々が小説の題材となったり,ましてNHKの大河ドラマで取り上げられたりすることはあり得ないでしょう.)

ついでに言うと,時折,特定の議員が古代の神話を引用することがありますが,この場合の動機として,集団の無意識の根底に存在する西洋先進諸国に対する劣等意識があるのかも知れません.時代を遡れば,白村江の戦いでは唐に敗れ,幕末には薩英,馬関の両戦争で鹿児島藩と長州藩は西洋列強の連合軍に徹底的に打ちのめされます.そして,第二次世界大戦ではアメリカに敗北するのですが,敗戦のたびに戦勝国と仲良くなり,それらの優れた技術や制度を積極的に導入してきたのです.それだからと言って劣等意識など持つ必要はないと思うのですが,西洋に対する劣等意識は,それへのナイーブな憧憬とは表裏一体なのかもしれません.

ただ,明治維新が,当時,最も封建的性格が強かった鹿児島,長州の両藩が中核となって実施されたことで,スペンサーが言うような軍事的な原始社会的側面を色濃く備えた国家を創り出してしまったとも言えます.(前掲書, pp157f) 第二次世界大戦後,一旦はその傾向は薄らぎましたが,奇妙なことに最近になって再び濃くなり始めたようです.

最後に日本の'民主主義'について言えば,奈良時代から明治維新迄,日本は外国の制度を能動的且つ選択的に輸入してきました.しかし,第二次世界大戦後において,西洋的民主主義は自ら選んだ訳ではなくアメリカから否応無しに'押しつけられた'制度であることを忘れてはならないと思うのです.そして,その際,例えば法における平等や普遍的人権など,この統治制度の基盤である様々な思想や価値観を十分に理解することもありませんでした.尤も,これらは基本的にユダヤ教,キリスト教という啓示一神教の思想を起源としているので,自然多神教しか知らない日本人には理解しがたいことであるいことも事実ですが.これらのことを思い起こすとき,現行の極めて不公正な選挙制度を利用して必要な議席を獲得し,憲法を改正しようとする狂気の沙汰としか形容のできない政治が日本では実現してしまうのも無理のないことと言えます.

ケルンでの暴行事件についてのドイツ在住の2人のムスリム女性の意見 (ドイツ語)

Kübra GümüşayさんとSaïda Keller-Messahliさんです.お二人ともヨーロッパにおけるイスラムを巡る社会問題に取り組んでおられます.

出版社襲撃からバタクラン劇場襲撃まで.テロ事件をテレビはどのように伝えたか (フランス語)

FNのイデオロギーの根底にあるアルジェリア独立戦争 (フランス語)

ナント近郊の新空港建設に反対する住民が環状道路を封鎖

ケルンでペギダがデモ行進.警官隊と衝突 (フランス語)

以下は,上の記事に掲載されたツィート. 大聖堂の前,暴力に反対する女性たちのデモンストレーション.