これまで考えられていたのは果実を餌とするコウモリから感染したというものでしたが,ベルリンのロバート・コッホ研究所の研究者の調査によると昆虫を餌とする別の種類のコウモリらしいというのです.
30日に公開された報告では,以下のような人への感染の経緯の仮説が紹介されています.場所は,ギニア南部,ゲケドゥ(Guéckédou)近郊の村メリアンドゥ.そこで最初の感染者とされた子供に感染.当時,2歳だったその子供は,昨年の12月に死亡していますが,実は,この子を含め,村の子供たちはこのコウモリが巣としていた樹木にできた樹洞でよく遊んでいたというのです.子供の死後,この木の一部は燃やされたそうですが,その灰や付近の土壌から木に住んでいたコウモリの遺伝子が発見されました.ただ,その遺伝子にはエボラウィルスの存在は確認されませんでした.しかし,果実を餌とする種類に加え,この種類のコウモリもエボラウィするの媒体になり得ることが調査によって判明しています.つまり,その子は,この木にできた穴の中で遊んでいるうちに,そこに巣を作っていたコウモリから感染した可能性があるというのです.
なお,調査に参加した研究者の一人Fabian Leendertz氏は,上記の仮説はデータが少ないため裏付けが困難であるとする一方,もうひとつの仮説である,サルのような野生の哺乳類からの感染は,当該のスポットを含む地域に生息する哺乳類からウィルスは検出されていないことから,考えられないともしています.そして,同氏は,結論として,コウモリを駆除したり,その巣を破壊しても感染の歯止めにはならず,逆に,さらに感染を拡大してしまう恐れがあると述べています.
以上,L'OBSの"Ebola : des chauve-souris insectivores à l'origine de l'épidémie ?"からでした.他にも多くのドイツの語のメディアが伝えています.
オリジナルの調査報告へのリンク("Investigating the zoonotic origin of the West African Ebola epidemic" in Embo Molecular Medecine)
30日に公開された報告では,以下のような人への感染の経緯の仮説が紹介されています.場所は,ギニア南部,ゲケドゥ(Guéckédou)近郊の村メリアンドゥ.そこで最初の感染者とされた子供に感染.当時,2歳だったその子供は,昨年の12月に死亡していますが,実は,この子を含め,村の子供たちはこのコウモリが巣としていた樹木にできた樹洞でよく遊んでいたというのです.子供の死後,この木の一部は燃やされたそうですが,その灰や付近の土壌から木に住んでいたコウモリの遺伝子が発見されました.ただ,その遺伝子にはエボラウィルスの存在は確認されませんでした.しかし,果実を餌とする種類に加え,この種類のコウモリもエボラウィするの媒体になり得ることが調査によって判明しています.つまり,その子は,この木にできた穴の中で遊んでいるうちに,そこに巣を作っていたコウモリから感染した可能性があるというのです.
なお,調査に参加した研究者の一人Fabian Leendertz氏は,上記の仮説はデータが少ないため裏付けが困難であるとする一方,もうひとつの仮説である,サルのような野生の哺乳類からの感染は,当該のスポットを含む地域に生息する哺乳類からウィルスは検出されていないことから,考えられないともしています.そして,同氏は,結論として,コウモリを駆除したり,その巣を破壊しても感染の歯止めにはならず,逆に,さらに感染を拡大してしまう恐れがあると述べています.
以上,L'OBSの"Ebola : des chauve-souris insectivores à l'origine de l'épidémie ?"からでした.他にも多くのドイツの語のメディアが伝えています.
オリジナルの調査報告へのリンク("Investigating the zoonotic origin of the West African Ebola epidemic" in Embo Molecular Medecine)
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