Saturday 27 December 2014

韓国の原子力プラント建設現場で作業員3名死亡

ゴリという場所に建設中の原子力発電所で起きた事故ですが,地下ケーブルの保守作業中に漏れ出した窒素ガスを吸ったことによる中毒死だったそうです.なお,放射能漏れによるものではなかったそうです.

もうひとつ,韓国の原子力発電所関連で気になるニュースは,ここ数週間に当該プラントのの設計図や運転マニュアルなどが何者かのハッキングによって盗み出されTwitter上に公開されたことです.さらに,発電所を運営するKHNPの社員10,000人もの個人情報がインターネット上で公開されました.恐ろしいのは,こうした情報がテロリストに入手されることですが,その点については大丈夫なのでしょうか.(Cf. "Südkorea: Drei AKW-Arbeiter sterben wegen Gasleck", "Südkorea: Betreiber von Atomkraftwerken meldet Datendiebstahl" in SPIEGEL)

ところで,こちらはSPIEGELの世界の原子力発電に関するインフォーグラフですが,各図の内容について少し説明します.(データは,ParisのIAEAが公開しているもの.)

  1. 緑の棒は,世界で稼働中の原子炉の数を,赤は停止している数を表しています.特に2011年以降は停止中の原子炉の数が増えました.
  2. 青の棒は,世界の原子力発電所の数を,赤の折れ線グラフは事実上の発電能力を表しています.
  3. 青の棒はEU27カ国における原子炉の数を,赤の折れ線グラフは設備容量(Installed capacity)を表します.
  4. 世界で現在,稼働中の原子炉の年齢を示しています.各棒は当該の稼働年数を経た原子炉の数を示しています.平均稼働年数は,27年.
  5. 2011年度における,原子力による発電量を国別で示しています.日本は世界第4位.(こんな地震や津波,そして台風や火山噴火に見舞われ易い国が発電源として原子力に斯くも依存しているというのは,考えものではないでしょうか.エネルギーの安全保障が担保できても,結果的に住むことができない国になってしまったら元も子も無くなってしまうのではないでしょうか.丁度,敗戦間際に当時の海軍航空隊司令官の大西瀧次郎中将が提唱した2,000万特攻と同じよう発想に思えて来ます.2,000万人と言えば,当時の成人男性のほぼ総数ですが,彼らが特攻で死んだら,仮に勝ったとしても一体誰が国の復興のために働くことができたのか,全く非合理な発想としか言えませんが,今の日本もこうした非合理な考えに支配されているようです.)

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