Tuesday 29 October 2013

7つの惑星を持つもう一つの太陽系

10月28日付電子版SPIEGELの記事"Sieben Planeten:Astronomen entdecken zweites Sonnensystem"は,ドイツの航空宇宙センター(Deutschen Zentrum für Luft- und Raumfahrt(DLR)の天文物理学の研究者のグループが,太陽系と良く似た構成の惑星系を発見したと報じました.(詳しい報告は,"Astrophysical Journal"に掲載されています.太陽系と比較した図はこちらから.発見された惑星系の惑星の軌道が,距離的に地球(Erde)の軌道以内にある様子がわかります.)

新しく発見された惑星系の中心にある星KOI-351は,すでにNASAの宇宙天体望遠鏡ケプラーによってその存在が確認されていて,昨年,その周りを回る3つの惑星が確認されていましたが,今回DLRのJuan Cabreraさんと彼の同僚たちによってさらに同様の4つの惑星が発見されたのでした.

地球からおよそ2500光年離れているKOI-351を中心としたこの惑星系は,私たちの太陽系と良く似た構成となっていますが,規模は太陽系より小さく,外辺に位置する惑星とKOI-351の間の距離は,ほぼ地球と太陽の間の距離に匹敵します.公転周期は,外側に位置する3つの惑星がそれぞれ331日,211日,60日で,今回,新たに発見された4つの内側の惑星については,それぞれ125日,92日,9日,そして7日です.

 KOI-351惑星系と太陽系が似ている点として,Cabreraさんは惑星の構成要素を挙げています.つまり,内側の惑星が岩石から出来ていて地球と同じような大きさであり,外側の惑星が,太陽系の木星や土星のようにガスの固まりであることです.ただ,違いももちろんあって,そのひとつが,太陽系と比べて惑星間の距離が近く,そのために互いに及ぼし合う影響が強いということです.

今後,ケプラー望遠鏡により,さらにこうした発見がなされることが期待されています.

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