Sunday, 27 October 2013

シーフェエーベネで01重連が復活 & レマン湖畔を走る01を見る最後の機会? - The Alpine Steam Express 2014

2年間にわたるMiningenでの修理が完了し,01 202がスイスに戻ってきます.お披露目運行は,なんとバイエルンの難所シーフェエーベネ(Marktschorgast - Neuenmarkt)の勾配を,やはり今年蘇った01 150との重連で駆け登るというもの.40年振りのイベントは,01ファンには必見かもしれません.*1)

以下,予定されている運行およびツアーの内容です.


1. おかえりなさい,01 202 !

フライヤーのダウンロードはこちらから.また,オンライン予約はこちらからどうぞ.(宿泊も含めて全日程参加の場合,スイスの鉄道のHalf-Fare Travelcardを購入していることが前提です.*2) 各日付において1日のみの参加も可能なので,日本から参加する場合は,希望する日のみ個別に予約した方がよさそうです.)
  • 11月8日(金)
    Basel SBBに7:00に集合.ICEでヴュルツブルグへ向かい,普通列車に乗り換えマイニンゲンへ
    マイニンゲン到着は13:32を予定.(マイニンゲンまで各自で向かうことも可能.その場合,集合は工場入口にて13:30.)
    Meiningenにて工場見学(ガイド付)の後,01 202牽引の特別列車にてWürzburgへ
    Meiningen 発16:30
    Schweifurt 着18:15(乗降可)
    Würzburg  着20:00
    予約(8日のみ参加する場合):fahrten@dampflok.ch(料金:30€)
  • 11月9日(土)
    01 202と01 150の重連牽引による特別列車:
    Würzburg - Schweinfurt - LIchtenfels - Neuenmarkt - Hersbruck - Nürnberg - Heilbronn
    (勾配区間:Marktschorgast - Neuenmarkt)
    予約(9日のみ参加する場合):IGE-Eisenbahn-Erlebnisreisen
  • 11月10日(日)
    01 202と01 150の重連牽引による特別列車:
    Heilbronn(7:30発) - Ulm - Laupheim-West - Radolfzell
    (勾配区間:Geislingen an der Steige - Amstetten)
    予約(10日のみ参加する場合):IGE-Eisenbahn-Erlebnisreisen
  • 11月11日(月)
     01 202協会のメンバー始め,ファンは無料で乗車ができますが,席に限りがあるので,予めこちらからメールで申し込みます.
    Schaffhausen 発 12:42
    Bülach 発 13.12 (乗降可)
    Zürich Seebach 発 13.25 (乗降可)
    Wettingen 発 13.45 (乗降可)
    Olten 発 14.24 (乗降可)
    Solothurn 発 14.53 (乗降可)
    Lyss 着 15.41
(以上,Verein Pacific 01 202, Eisenbahn Erlebnisreisen, Zermatt Rail-Travelによる共催)


2. リス発着SL列車による周遊旅行

フライヤーのダウンロードはこちらから.また,オンライン予約はこちらからどうぞ.予約無し乗車券の購入は,Reisebüro Treff(Hirschenplatz 1, Lyss)にて可能(11月15日より)
  •  11月16日(土),17日(日)
     ルート:Lyss - Bern - Gümmenen - Kerzers - Aarberg - Lyss
    第1列車: Lyss 発 09:51  Lyss 着 11:09 (17日のみ運行)
    第2列車: Lyss 発 12:51  Lyss 着 14:09 (16日,17日共運行)
    第3列車: Lyss 発 14:51  Lyss 着 16:09 (16日,17日共運行)
     料金:大人 - 40 フラン,子供(16歳まで) - 10 フラン

3. モントルーのクリスマスマーケット

フライヤーのダウンロードはこちらから.また,オンライン予約はこちらからどうぞ.
  • 11月23日(土)
  • Lyss 発 12:45
    Bern 発 13:03 乗車のみ可
    Lausanne 発 14:48 Lausanne,Ouchy間は地下鉄利用
    Ouchy 発 15:30 外輪船"Vevey"でモントルーへ
    Montreux 着 16:45
    Montreux 発 19:10
    Lyss 着 21:22

4. The Alpine Steam Express

The Railway Touring companyが主催する英国発着の豪華なスイス周遊旅行です.といっても,ロンドンからチューリヒ迄はユーロスターとTGVを使います.

日程は,2014年1月14日から21日迄の1週間.その中で,1月18日と19日の2日にわたって01 202が英国からのお客様をスイスの大自然の中へご案内します.なお,18日と19日のどちらか,または両日のみの参加も可能です.予約は,The Railway Touring companyのサイトからどうぞ.

下の地図は,それぞれ01 202による牽引が予定されているルートで,上から18日,19日の順に記載しています.18日は,リスからベルン,フリブール,ピュルドゥー,ヴェヴェー,モントルーを経由しブリーグに向かいます.翌19日は,ブリーグからサン・モーリス,ル・ブルヴレ,ローザンヌ,ヌーシャテル,ビールを経由し,再びリスへ戻ります.




これ以降の来年の01 202の運行予定は,Verein Pacific 01 202のスケジュール表をご覧下さい.(2013年12月28日のヌーシャテル行きツアーを含め,詳細が確定していない運行が多数予定されています.)

ところで,アルペンSL急行が2日にわたって通過するブリーグ,ローザンヌ間のシンプロン線は,スイスでも特に沿線の風景が美しい路線のひとつですが,2015年には新しい信号システム(ETCS: Euro Train Control System)が導入され,運転手は,運転席のスクリーンに表示される信号を見て運転するようになります. つまり,従来の線路端の信号機はなくなるわけです.そうなると,鉄道ファンにとってたいへん残念なことに,この路線を走る蒸気機関車および新信号システムが装備されない保存車両の走行は不可能となり,来年2014年は,01 202も含め,さまざまな保存車両の見納めの年となります.(Euro Train Control Systemについては,Wikipediaのこちらのページ(日本語)をご覧下さい.ブリーグ,ローザンヌ間の新信号システム導入については,こちら,あるいはこちらをご覧下さい.(ドイツ語))

最後に少し,01 202のことについて.同じく今年復活した01 150同様,2気筒のパシフィックで,EDV(電算処理)番号は 001 202-1です.*3) 東ドイツ国鉄による改造機01.5などに比べて01の初期の形状をある程度残しています.(大きな屏風のようなヴァグナー式除煙板に替わって,ドイツの蒸気機関車の"耳"であるヴィッテ式除煙板が装着され,エプロン部は旧西ドイツ国鉄車両の仕様に従ってカバーが取り除かれていますが.)製造されたのは1935年.1973年に一旦廃車されましたが,1975年にベルン近郊のミュンジンゲンに移され保管されていました.その後,1991年から修復作業が行われて2003年に復活し,スイスで運行される多くの特別列車の牽引に活躍しています.最高速度は130 km/h.軸重は19.9トン.動輪直径は2000 mm.緩衝器を含めた全長23940 mm.指示馬力は2240 PSiです.ドイツのアインハイツ機関車という帝国鉄道(DRG)時代に開発された機関車の中でも代表的な急行旅客用機です.(以上,こちらのページのデータを参考にしました.)

最後に01 202協会が提供している動画をお楽しみください.(2010年8月22日に運行されたリス発着周遊列車)






*1) 少なくともシーフェエーベネにおける重連は,恐らく,後日,ドイツ南西放送局(SWR)の番組"Eisenbahn Romantik"でリポートされるのではないでしょうか.そうなれば,インターネットを通じて日本でも視聴ができるのでありがたいのですが.なお,2010年にドイツ鉄道開業175周年を記念してドイツ全国を巡るSL特別列車が運行されましたが,シーフェエーベネの通過の際には前補機に23形,主務機01.5型(オーストリア鉄道歴史協会所有),そして後補機38形による推進牽引でした.その模様が,南西放送の番組"Eisenbahn Romantik"の2011年1月6日放送分に収録されています.(再生開始後およそ10分過ぎごろから.)
*2) スイス国内でのみ販売されています.詳しくは,SBBのこちらのページをご覧下さい.
*3) 01 150のEDV番号は,001 150-0.こちらも三桁の形式番号+三桁の製造番号のEDV番号が与えられているということは,01 202とともに旧ドイツ連邦鉄道(西ドイツ国鉄)所有の機関車だったようです.ご参考迄に,旧東ドイツ国鉄が蒸気機関車に与えていたEDV番号は,03 2155-4のように二桁の形式番号+四桁の製造番号でした.なお,EDV番号で製造番号の後ろに付けられた一桁の数字はセルフチェックディジットです.

No comments:

Post a Comment