Saturday, 31 August 2013

米国の麻薬と同性間結婚をめぐる動き

まず,麻薬については,8月30日付のL'EXPRESSの"Etats-Unis: le cannabis à usage récréatif aura droit de cité"から.

ワシントン州とコロラド州は,昨年,大麻の嗜好品*1)としての合法化に踏み切りましたが,アメリカ法務省は,木曜日,両州の決定に反対しないことを表明しました.なお,法務省はコミュニケのなかで,両州が大麻の栽培や販売が犯罪組織の収入に結びつかないよう厳格な法的枠組みを設けることを希望するとも述べています.

同時にコロラド州では,個人で使用する目的での自宅におけるマリファナの栽培,同じく所持も限られた範囲内で違法ではなくなります.なお,バーモント州では,今年5月から少量のマリファナの所持が処罰の対象から外されています.そして,医療でのマリファナの使用はすでに多くの州で合法化されています.

次に,同性間の結婚については, 8月29日付Le Mondeの"Les Etats-Unis reconnaissent fiscalement les couples homosexuels"から.

8月29日,アメリカ財務省は6月26日の連邦最高裁判所の判決*2)を受けて,国内または国外で合法的に結婚したカップルは,米国全土に於いて異性間の婚姻と税制上同等の権利を有することを正式に発表しました.これにより,例えば,合法的に結婚をしてアメリカで暮らしているすべての同性間カップルは,家族単位での所得の申告が可能になりますが,ジェイコブ・ルー財務長官は「(同性間結婚をしたカップルは)連邦法がすべてのアメリカ市民に保障する利益,責任,保護を得ることができるようになります.」と述べています.

現在,同性間結婚は31の州で未合法ですが,今回の財務省の決定により, 今後は,合法的に結婚をしている同性のカップルは,全米どの州へ移り住もうと税制上異性のカップルと同じ権利を持てるようになります.



*1) 原文のフランス語では,"à des fins récréatives"(気を紛らわす目的での)
*2) 連邦法においての結婚を異性間のみのものと謳った定義を無効とし,異性間結婚と同性間結婚とに等しい権利を与えた判決.Le Monde今年6月26日の記事"Obama "applaudit" la décision de la Cour suprême sur le mariage gay"参照

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