Le Monde紙のBlogに掲載された11月23日付ポストL’Afrique se mobilise pour secourir les norvégiens qui meurent de froidで紹介されていたビデオクリップです.パロディなので,事実ではありません.が,なかなか良く出来ていて,楽しい作品です.
内容は,凍死者が出ている厳冬のノルウェイに暖房機を送って,彼らを救おうという呼びかけです.映像に写っているコーラスは,1984年に飢餓に教われたエチオピア支援のために結成されたグループBand AidをもじったRadi-aid(Radiator+aid). 企画したのは,ノルウェイの学生たちとNorwegian Students' and Academics' International Assistance Fund.何を訴えているかというと,今日,アフリカの特定の国など,貧困やその他の問題を抱える国に対する支援を呼びかけるときに用いられているイメージが,あまりにも固定化し過ぎていて,必ずしも事実に則したものではないので,そうした姿勢を見直そうというのです.彼らの考えは,以下の4つのポイントにまとめられています.
- 寄付を募るのに,必ずしもステレオタイプのイメージは必要ではない.往々にして用いられているのが,悲しい情景だが,場合によっては事実から離れているものもある.
- 学校,テレビおよびその他のマスメディアにおいて,より質の高い情報が提供されるべきである.何故,危機,貧困,飢餓,エイズといった問題のみに焦点が絞られるのだろうか.何故,うまく行っていることも,伝えようとしないのだろう,あるいは,先進国が,アフリカに依存している面もあることを伝えようとしないのだろう.
- メディアは,取材の対象となる国々を尊重し,倫理を持って取材すべき.例えば,メディアは,栄養失調の赤ん坊の映像を,その子が欧米人の場合,その両親の許可を得る事無しに公開するだろうか.
- 支援は,本当の必要に応えるべき.情緒的な動機による一時的な支援ではなく,投資や協力と平行して実施されるべき.
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