Saturday, 18 October 2014

エボラ出血熱について解説しているLe Mondeのビデオ(フランス語)



今のところ,フランスでは感染者は確認されていないようですが,治療法も確立しておらず,致死率も高い病気のため厳重なる警戒は必要です.しかし,以下の点も留意しておきたいところです.
  • エボラウィルスの感染性は低く,はしかやコレラのそれに比較して1/10程度.
  • 水や空気を媒介にして感染はしない.さらに,衣服や健全な皮膚からも感染は起こらない.
  • エボラウィルスは空気中で死滅する.
  • 発症者の体からの分泌物(唾液,汗,血液,精子,排泄物など)が,未感染者の皮膚の傷口や粘膜を通して,その体内に入らない限り感染は起こらない.
上のビデオが説明するように,今回の爆発的な感染の広がりは,感染地域に含まれる国々において過去に相次いだ内戦のために,十分な医療施設が整備されておらず,患者の介護には,十分な感染予防策を採らないまま家族があたらざるを得ないこと,さらに慣習により,葬儀には多くの人々(村人全員)が参加し,遺体に接触することなどが挙げられますが,そのため,現地に於いて特に感染する確率が高いのは,十分な設備の整っていない医療施設における医療従事者,家族,そしてタクシーなどの運転手で,これまでの犠牲者の大半がこうした人たちです.(Cf. "Ebola : pourquoi je n'ai pas peur",Ebola : 6 infographies pour comprendre l'épidémie in LE NOUVEL Observateur)

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