Monday, 20 October 2014

ゼンメリング鉄道を並走するSL重連牽引列車の映像

かなり昔に,Eisenbahn Romantikで放送された番組の再放送のようです.ウィーンを発車する特別列車の映像から始まり,途中,Schneebergbahn (Puchbergまでの標準軌区間はタンク機の重連,Puchbergからの狭軌区間は,200‰という急勾配となるためアプト式機関車による推進運転)にも立寄りますが,圧巻は,なんといっても22分過ぎからの世界遺産に登録されているゼンメリング鉄道を並走する2本のSL重連牽引列車(ゼンメリング鉄道の起点グロッグニッツからは,それぞれ後補機としてEL1両を連結)の映像です.*1) 牽引機は,確認出来た限り,ドイツで開発された50形*2)+同じく52形,そしてオーストリア国鉄の919形(旧ポーランド国鉄Pt47*3))+旧東独国鉄の01.5ですが,52形の浴槽形テンダー2'2' T 30は,車掌室が設けられた珍しいカビーネンテンダーです.(ドイツの浴槽形テンダーには存在しない仕様.)


なお,番組に登場する特別列車のオーストリア国内での運行に協力したBrenner& Brennerという保存鉄道会社ですが,ワゴン・リ社(CIWL)のサロン車両を複数保有しており,それらによって構成された特別列車によるツアーも実施しています.(番組内の特別列車にも連結されていました.)詳しくは,同社のこちらのページをご覧下さい.参考迄に今後,予定されているツアーは以下のとおりです.(英語での問い合わせ,予約はEメールで直接B&B社に申し込むとよいでしょう.)
(上記いずれの列車について,牽引機がSLであるかないかの情報は提示されておりません.)




*1) Eisenbahn Romantikの動画を任意の箇所から再生させたいときは,一時停止させてから再生させたい箇所迄スライダーを移動させると比較的スムーズに再生されます.
*2) B&B社が所有するヴァグナー式除煙板を備えた,ほぼオリジナルに近い形状の動態保存機.
*3) 強力なミカド機.動輪直径は,ドイツの高性能ミカド機41形の1600 mmやフランスの141 R形の1650 mmを大きく上回る1850 mm.ドイツの他のSLで4動軸機で大動輪を持つものといえば,2両しか製造されなかった06形(2'D2' h3; 2000 mm),19.0形(旧ザクセン国鉄XX HV; 1'D1' h4v; 1905 mm)の2形式.他は1600 mmなど,1750 mm以下です,いずれにせよ,4動軸機でこれらのサイズの動輪は,国鉄の機関車では当然考えられません.

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