Saturday, 25 October 2014

アメリカ式10分,フランス式15分,日本式30分

現在,エボラ出血熱へ感染しているか否かの検査結果が出る迄の時間は2時間以上.しかも,実際の検体の検査は専門の施設でしか行えません.

4日前のフランスのニューオブザーバーに掲載された"Ebola : un test en 15 minutes mis au point par des chercheurs français"によると,フランスのCEAの研究チームにより,オンサイトで実施可能,しかも15分で結果が判明するという感染のテスト方法が開発されたそうです.名付けてeZyscreen(実に判り易いネーミング).具体的には,地下鉄の切符大の試験紙に検体(少量の血液,血漿,尿など)をしみ込ませ,試験紙の色が変化すれば感染していることになります.ただ,ネガティブ,つまり非感染という結果が出ても,その確実性は100%ではないため,さらに他の検査を実施して確認する必要があるとのことです.この方法は,リヨンの高度微生物性疾病研究所(Laboratoire de haute sécurité microbiologique)によって,すでにその実効性が確認されていて,今月末には,現地でこの方法を用いた検査が試験的に実施され,その後,臨床検査薬の開発で世界的に知られるフランスのVedalabによって量産が開始されるそうです.なお,この方法による感染の確認には,血液1mlあたりおよそ100,000個のウィルスが存在している必要があります.つまり,それ以下の場合は,検査結果の確実性は低くなるか,あるいは無くなるということです.また,検査材は3度から4度の環境で18ヶ月までその機能を失わせること無く保管が可能だそうです.

ところで,同様の検査方法は他の国でも開発が急がれており,例えば,先月,日本の研究チームが30分で結果が判明する方法を開発したとAFP通信に伝えたそうです.また,アメリカの研究チームも10分で結果が判明する方法の開発に取り組んでいるようです.

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