Monday 23 March 2015

18基の電動プロペラで飛ぶ4人乗りの小型軽量高効率飛行機 - LEAPTechプロジェクト

SPIEGELが当該機の3枚の写真を公開しています.詳しい資料は,Joby Aviationのサイトのこちらのページからダウンロードできます.また,IEEE SPECTRUMのNASA's LEAPTech X-plane Will Fly with 18 Electric Motors and Tiny Wingsでも詳しく紹介されています.

まず,この風変わりな飛行機の仕様および性能を紹介すると,共同で開発を進めているNASAによると4人乗り,高度3,650 m迄上昇可能,最高速度は時速320 km,そして航続距離は740 kmとのことです.そして,同程度のサイズの機材に比べて凡そ60 %の空気抵抗の減少効果があるそうです.

そして,そのキモとなる工夫は発動機と翼にあります.従来型の飛行機の翼には,揚力を得る為に翼の上面と下面における空気の流れの早さが異なるような形状が与えられていて,しかもそれなりの面積を持たせる必要があります.しかし,LEAPTechではプロペラの回転によって生じる空気の流れが,直接,下方へ向かい,それによって揚力が得られるので,従来型のような広い面積の翼は要らないのです.ようするに翼は殆ど発動機およびプロペラの支持材としての役割を果たせばよいと言うわけです.

以上が記事の抄訳ですが,そういえば,宮崎駿監督の『風立ちぬ』の中でも,堀越技師が,憧れたイタリアの航空技術者ジャン・カプローニ伯爵の設計した機材に同乗する夢のシーンが挿入されていましたが,確かあの複葉機にも多くのプロペラがついていました.もちろん,飛行の原理は従来型でしたが.それと,やはり宮崎監督の『天空の城ラピュタ』の主人公パズの部屋の壁に貼られていた,彼のお父さんが設計したという飛行船の上部にもたくさんのプロペラが回転軸を垂直にして設置されていたのを思い出したました.同様の形状の飛行船は,確かジュール・ベルヌの小説の挿絵にあったと思います.宮崎監督はそうしたものからヒントを得られたのでしょう.

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