Tuesday 31 March 2015

ロシアを経済的破綻に追い込みつつあるプーチン大統領の対ウクライナ政策 (ドイツ語)

簡単に云えば,いくらロシアがウクライナへ供給する天然ガスの値段を高くしようとも,後者はヨーロッパからもっとずっと安く購入出来るので,わざわざ前者から購入する必要がなくなっているということです.これにより,ロシア,つまり国営企業のGazpromは特上顧客を失うことになったわけですが,さらにヨーロッパへ送るガスをウクライナを経由させないために新たにトルコ経由のパイプラインを建設しようとしており,その工事にも当然巨額な資金が必要となります.ガスの値段は下がる一方の昨今,このままロシアが意地を張り続けるとロシアにとって取り返しのつかないことになるとロシアの専門家も述べています.

 (下の左側のグラフはロシアのガスの輸出量の推移を示していますが,青線はロシアからウクライナへ輸出されるガスの総量を,そして,黒線は国営のGazpromがウクライナへ輸出しているガスの量を示しています.右側は同じくガスの価格を示したもので,青線がウクライナ向けのガスの価格,緑線がEU向けのガスの価格,そして,黒線が旧ソビエト連邦諸国向けのガスの価格を示しています.)


(Cf. NZZの論説Ruinöser Gasstreit mit der Ukraine Moskaus strategischer Bumerang; Prognose: Weltbank rechnet mit langer Rezession in Russland in SPIEGEL)

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