Sunday 23 November 2014

ドイツで確認されたH5N8に感染した野生の鴨

シュベリンの農政局(Landwirtschaftsministerium in Schwerin)の伝えるところによると,韓国からヨーロッパへ入ったH5N8ウィルスが,一羽の野生の鳥から検出されたそうです.ヨーロッパでは,すでに数週間前から,家禽における同ウィルスの感染が広がっていますが,野生の鳥から発見されたのは,これが最初です.

昨日の土曜日には,メクレンブルグ-フォアポンメルン(Mecklenburg-Vorpommern)では,40,000もの飼育業者に飼育されていた鶏,七面鳥,鴨など,およそ1,300万羽が,すでに殺処理されましたが,感染を免れた鳥たちも,野生の鳥からの感染を防ぐために,雨水などを飲ませることが禁止されました.

ヨーロッパでは,過去の数週間にオランダでは2回,英国では1回,鳥インフルエンザの感染が確認されていますが,専門家たちは,これまでH5N8の存在はアジアでのみ確認されていたが,今回,それが野生の鳥たちによってヨーロッパまで持ち込まれたものとみています.フリードリヒ・レフェラー研究所は,ウィルスは,例えばKrickenten(Anas crecca, コガモ?)など,特に長距離を移動する渡り鳥によって運ばれた可能性が高いとしています.Krickentenは,8,000 Kmもの移動が可能であり,多くはシベリアのバイカル湖などに生息していますが,そこから韓国やヨーロッパまでやってくるようです.

潜在的に,人にも感染の恐れのあるH5N8ですが,ドイツの保健衛生当局は,監視を強め,飼育業者には当局の指導に従って適切な対応を採るように求めています.

以上,11月22日付Spiegelの"H5N8-Virus: Vogelgrippe erstmals in Europa bei Wildvogel"からでした.

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