Saturday 29 November 2014

ドイツとスイス,大企業における女性重役の比率30%義務化へ

ドイツでは,2016年1月より大企業の取締役会に参加する役員のうち3人に1人が女性であることが義務化され,それが果たせない場合は処罰の対象となります.(Cf. Deutschland führt VR-Frauenquote ein from SRF,Bientôt des quotas de femmes à la tête des entreprises in Courrier International)

また,スイスでも,以前から同様の動きがありますが,このほど連邦参事会は同じ割り当て比率の2020年における義務化を目指し,法改正へと乗り出しました.義務化の時点で対象となるのは,スイスの企業のうち250社で,次の条件のうち2つを満たすものです.まず,バランスシートが最低2000万フラン,次に売り上げが最低4000万フラン,そして,最低250名の社員を有する企業です.しかし,ゾンマルガ法務大臣によると,この措置はそれらより規模の小さい企業における同様の取り組みを促すためでもあるそうです.(Cf. Bundesrat will Frauenquote für grosse Unternehmen from SRF)

話は替わって,議会における女性議員の比率ですが,日本のニュースメディアによると「日本の女性国会議員比率、先進国で最低 衆院8%」(2014年3月5日付朝日新聞DIGITAL)だそうです.では,世界全体で女性の議員が議会に占める割合というと21.4%だそうです.(quota projectのサイトより,このサイトには,各国の女性議員の比率を見ることができるインタラクティブの地図も掲載されています.)ところで,少し前の話になりますが,イタリアでは今年の3月,レンチ首相が議会に提出した,各政党は候補者名簿に記載する候補者うち50%を女性にしなければならない(例えば,北欧のように)という新しい選挙法案が反対多数で廃案となっています.なお,法案が否決される2週間前に成立した彼の内閣の閣僚の半分は女性でした.(イタリア政治史上初めてのこと.)(Cf. Italiens Parlament lehnt Frauenquote ab from SRF)

* 女性の割当比率("Frauenquote")は,英語では,"women's quota",フランス語では"quota des femmes"です.

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