Saturday, 27 September 2014

ソーシャルメディアにはソーシャルメディアを - 世界のイスラム教徒,TwitterやYoutubeでISに対抗

今,Twitter上で#NotInMyNameで検索すると,世界中のISに反対するイスラム教徒の意見を読むことができます.26日付スイスの有力紙チューリヒ新報の26日付"Muslime gegen den Islamischen Staat"によると,すでに,これ迄に世界中で65,000件ものトゥイートが配信され,25日の木曜日だけでも,16,000件が配信されたそうです.)そのほか,FacebookやYoutubeでも同様の目的で多くの配信が行われています.下に紹介する英国に拠点を置くActive Change FoundationがYoutube上で配信した映像のアクセス数は,すでに225,000回を超えているそうです.なお,この団体の設立者Hanif Qadirさんは,元イスラム過激派の戦闘員だったそうですが,今は,イスラム過激派に反対する活動を行っていて,最近では特にISによる若いイスラム教徒たちの戦闘員へのリクルーティング阻止に力を入れています.



そして,日本でも既に報じられていると思いますが,今回のシリア空爆には,アラブ首長国連邦で初の女性戦闘機パイロットであるMariam al-Mansuri少佐が参加したことも,アメリカなどのニュースメディアが大きく報じています.(チューリヒ新報の関連記事はこちらから.なお,それによると,アメリカ軍の給油機のパイロットたちが,彼女が操縦する戦闘機から最初に連絡を受けたとき,彼らはそれが女性の声によるものだったことに驚き,20秒間応答ができなかったそうです.)ただ,27日付シュピーゲルの"Syrien: Luftangriffe können Vormarsch des IS nicht stoppen"の伝えるところによると,シリアにおけるアメリカなどによる空爆は,今のところISの占領地域拡大を阻止するには至っていないようです.

そういえば,去年の10月21日付のFocusの"Die mysteriösen Sexsklavinnen an der Front des Syrien-Kriegs"が,当時,アサド軍と戦うアル・カイダの兵士の性的欲求を満たすためにチュニジアの女性たちが,そのために志願して前線に赴くケースを報道していました.彼女達のコーランの解釈によると,もし,そうした行為のために戦地に居たために命を失えば,兵士たちと一緒に天国へ行けるのだそうですが,ISの兵士に対してもそうした自らの体を提供する女性たちがいるのでしょうか.そして,彼女達が,今回の空爆対象地域にいたとしたら,場合によっては,イスラムの女性空軍兵士の爆撃により,イスラムの女性が亡くなる事態も起こりうるということになります.ところで,兵士たちの性的欲求を満たすために,女性が戦地へ赴くことは,近代では第一次世界大戦にも英国などでありましたが,もちろん,完全志願制であったことは言う迄もありません.こうした行為は,イスラム教,キリスト教といった宗教の違いにはよらないのかもしれません.もっとも,上記のイスラムの聖典解釈には異なる見解も存在しているそうですが.

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