(9月9日に公開した「鉄道ファンのための便利メモ(IV)- ドイツの主な変わり種蒸気機関車」の最後の部分を抜粋したものです.)
ちょっと変わった構造のメイヤー式とフェアリー式の蒸気機関車が,少なくともドイツおよび英国において,それぞれ以下の路線で運行されています.ただ,原則的に不定期の運行が多いため,予め運行日の確認が必要です.さらに,予定された運行日であっても,お目当てのマシンと出会えない場合(最悪の場合,故障でディーゼル機による代行運転)も往々にしてあるため,その旨ご承知おき下さい.以下,メイヤー式については,ドイツで唯一,動態保存されている形式の750 mm狭軌用99.51-60(B'B' n4vtタイプ,旧ザクセン国鉄IV K)形の運行路線のみ紹介しています.(従って,ドイツ国内のみ.機関車リストで"betriebsfähig"の表記があるものが動態保存機.)そして,フェアリー式については,ドイツには動態保存機が存在しないため,英国ウェールズのFfstiniog鉄道(軌間597 mm)を紹介します.(ドイツにおけるフェアリー式の静態保存機については,確認できた限り,99.16(旧ザクセン国鉄I M)形の2号機(99 162)のみがRollbockmuseum Oberheinsdorf に保存されているようです.)
なお,いずれの路線を訪れるにしても,できるだけ特別なイベントの開催に合わせて訪れることをお薦めします.
(機関車リスト,SL列車時刻表+イベント予定)
- Preßnitztalbahn
(機関車リスト,SL列車時刻表)
- Museumsbahn Schönheide
(機関車リスト,SL列車時刻表+イベント予定)
(機関車リスト,SL列車時刻表,直近に運行される機関車)
最後に,以下の南西ドイツ放送局制作の"Eisenbahn Romantik"の番組内において,それぞれの形式のSLが紹介されています.ご参考迄に.
*1) マレー,メイヤー,フェアリー共に,高圧シリンダで使用した蒸気を低圧シリンダへ送って再利用する複式という構造を採用していますが,ガーラット式は原則として複式ではありません.ところで,ガーラット式機関車の製造元であるベイヤー・ピーコック社では,同方式における両端の走行装置にそれぞれマレー構造を採用するという,スーパーガーラッツ(Super-Garrats)なる機関車も企画したそうですが,実現には至らなかったそうです.(Cf. Wikipedia)素人としては,ガーラット式機関車の両端に,さらにマレー構造を採用すると,カーブでの走行性が低下するのではないかと思い,どちらかというとメイヤー構造にしたほうが良いのではないかと思うのですが...ただ,その場合,複式のため,使用済みの高圧蒸気を低圧蒸気用シリンダへ送る構造がマレー式に比べて複雑化するという難点があることも事実です.
ところで,フェアリー式の機関車の構造ですが,WikipediaのFfestiniog鉄道版とも呼べるFestipediaのこちらのページに解説されているように,当初,フェアリーによって考案されたものは,車両の中央にひとつの火室が設置され,そこで発生した熱で車両の両端に設置された2つの独立したボイラー内の水を温めるという構造だったのですが,その構造を採用して最初に製造された'The Progress'号で,それでは両ボイラー内に十分に熱が行き渡らないことが判り,現役のフェアリー機は,すべて2火室,2ボイラーを備えた構造となっています..
ちょっと変わった構造のメイヤー式とフェアリー式の蒸気機関車が,少なくともドイツおよび英国において,それぞれ以下の路線で運行されています.ただ,原則的に不定期の運行が多いため,予め運行日の確認が必要です.さらに,予定された運行日であっても,お目当てのマシンと出会えない場合(最悪の場合,故障でディーゼル機による代行運転)も往々にしてあるため,その旨ご承知おき下さい.以下,メイヤー式については,ドイツで唯一,動態保存されている形式の750 mm狭軌用99.51-60(B'B' n4vtタイプ,旧ザクセン国鉄IV K)形の運行路線のみ紹介しています.(従って,ドイツ国内のみ.機関車リストで"betriebsfähig"の表記があるものが動態保存機.)そして,フェアリー式については,ドイツには動態保存機が存在しないため,英国ウェールズのFfstiniog鉄道(軌間597 mm)を紹介します.(ドイツにおけるフェアリー式の静態保存機については,確認できた限り,99.16(旧ザクセン国鉄I M)形の2号機(99 162)のみがRollbockmuseum Oberheinsdorf に保存されているようです.)
なお,いずれの路線を訪れるにしても,できるだけ特別なイベントの開催に合わせて訪れることをお薦めします.
- メイヤー式
(機関車リスト,SL列車時刻表+イベント予定)
- Preßnitztalbahn
(機関車リスト,SL列車時刻表)
- Museumsbahn Schönheide
(機関車リスト,SL列車時刻表+イベント予定)
- フェアリー式(Welsh Hiland Railswayでは,ガーラット式SLが運行.*1))
(機関車リスト,SL列車時刻表,直近に運行される機関車)
最後に,以下の南西ドイツ放送局制作の"Eisenbahn Romantik"の番組内において,それぞれの形式のSLが紹介されています.ご参考迄に.
- メイヤー式(Preßnitztalbahn)
- フェアリー式(Ffstiniog Raileway)
*1) マレー,メイヤー,フェアリー共に,高圧シリンダで使用した蒸気を低圧シリンダへ送って再利用する複式という構造を採用していますが,ガーラット式は原則として複式ではありません.ところで,ガーラット式機関車の製造元であるベイヤー・ピーコック社では,同方式における両端の走行装置にそれぞれマレー構造を採用するという,スーパーガーラッツ(Super-Garrats)なる機関車も企画したそうですが,実現には至らなかったそうです.(Cf. Wikipedia)素人としては,ガーラット式機関車の両端に,さらにマレー構造を採用すると,カーブでの走行性が低下するのではないかと思い,どちらかというとメイヤー構造にしたほうが良いのではないかと思うのですが...ただ,その場合,複式のため,使用済みの高圧蒸気を低圧蒸気用シリンダへ送る構造がマレー式に比べて複雑化するという難点があることも事実です.
ところで,フェアリー式の機関車の構造ですが,WikipediaのFfestiniog鉄道版とも呼べるFestipediaのこちらのページに解説されているように,当初,フェアリーによって考案されたものは,車両の中央にひとつの火室が設置され,そこで発生した熱で車両の両端に設置された2つの独立したボイラー内の水を温めるという構造だったのですが,その構造を採用して最初に製造された'The Progress'号で,それでは両ボイラー内に十分に熱が行き渡らないことが判り,現役のフェアリー機は,すべて2火室,2ボイラーを備えた構造となっています..
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