Wednesday 6 November 2013

世界で最も汚染された地域

世界では,2億人の人が毒物によって汚染された環境の中で暮らしていると,スイスの環境問題に取り組んでいるGreen Cross財団はそのPollution report 2013の中で報告していますが,最も汚染が激しいとされたのが,次の国の10の地域です.曰くアルゼルチン,バングラディシュ,ガーナ,インドネシア,ナイジェリア,ロシア,ザンビア,ウクライナ.

報告書は,これらの地域も含めて世界の3000の地域において特に汚染が激しいとしていますが,その中で言及されているロシアのチェルノブイリ,ジェルシンスク(Dsershinsk) とザンビアのカブウェ(Kabwe)は,2006年の報告書でも取り上げられた"常習犯"のようです.なお,福島で2011年に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故は,世界史上最悪の核災害のひとつとされているものの,今回のランキングには含まれていません.

報告書の中で特に問題とされていることのひとつに,発展途上国における汚染の度合いがとりわけ高いということがあります.統計によると,それらの国々における死亡原因のうち80%が環境汚染によるものだそうです.もちろん,汚染物質は大気中に拡散するので,被害はそれらの国以外の地域にも発生します.なお,発展途上国の中でも改善している国もあって,特にインドがその良い例としています.実際,2006年と2007年の報告書においてインドは最も汚染された地域を抱えていましたが,今年の報告書のランキングには記載されていません.

以上,11月5日付Spiegelの"Umweltverschmutzung:Die giftigsten Orte der Welt"からでした.

なお,関連のウェブギャラリーはこちらからアクセスしてください.

以下,上記報告書による汚染地域トップ10です.

TENAGBOBLOSHIE, GHANA
CHERNOBYL, UKRAINE*
CITARUM RIVER, INDONESIA
DZERSHINSK, RUSSIA*
HAZARIBAGH, BANGLADESH
KABWE, ZAMBIA*
KALIMANTAN, INDONESIA
MATANZA RIACHUELO, ARGENTIN
ANIGER RIVER DELTA, NIGERIA
NORILSK, RUSSIA*

*INCLUDED IN THE ORIGINAL 2006 TOP TEN LIST

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