Friday, 3 April 2015

迫り来る多額の債務償還時期.ギリシャは5月12日以降も€圏内に留まるか

2日付SPIEGELのSchuldenkrise: Griechenlands schleichende Pleiteに掲載されたグラフが示すように,今後,ギリシャは多額の負債の償還時期を迎えます.

4月9日には国際通貨基金に対する4億6千2百万€の返済期日を迎えますが,それ以降5月中旬まで元利合計66億€もの国の負債を返済が迫られます.そのうちの大半である52億€は短期国債であり,これ迄は国債の購入者がギリシャの銀行だったため問題なく借り換えが可能だったのですが,今後はそうは行きません.何故なら,債権者が欧州中央銀行(ECB)だからです.ECBは,すでに今後はギリシャに対し,追加の金融支援は行わないと述べています.次のハードルは,5月12日の国際通貨基金(IMF)への7億7千万€の返済です.そして,ここがギリシャにとっての運命の分かれ道となるというのが専門家たちの見方です.日本の財務官僚たちが出向しているIMFに対し返済が出来ないとなると,つまり財政破綻すると,その国に対し誰もお金を貸そうとはしません.結果としてその国の金融システムのみならず,経済全体が深刻な影響を被ることになります.とはいえ,財政破綻したからといって,€圏から追い出されるというルールは存在していません.もっとも,ギリシャが自ら€圏から抜け出ることを望めば別ですが.さらに,ギリシャが希望すれば,€圏に留まりつつ,新たにもうひとつの通貨を導入することも可能なのです.そうすればギリシャ経済は,なんとかもつだろうとドイツ経済研究所(Das Deutsche Institut für Wirtschaftsforschung )のMarcel Fratzscher所長は述べています.

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