Wednesday, 29 April 2015

オーストラリア,インドネシアでの2人のオーストラリア人の死刑執行を受けて大使召還

執行方法は,12人編成の部隊による銃殺(Firing squad).28日から29日の間の深夜0時過ぎに執行されました.処刑されたのは,2人のオーストラリア人,1人のブラジル人,4人のブラジル人,11人のインドネシア人.罪状は麻薬の密輸です.他に処刑を待っているのは,1人のフィリピン人女性と1人のフランス人男性です.




以下,死刑制度についての拙い所感です. 日本の場合,殆どが死刑制度の継続に賛成というのは,啓示宗教のような最後の審判という概念が元々存在していない文化圏であることも理由のひとつでしょう.最後に裁くのは神であるという思想が不在なのです.とはいえ,例えばアメリカのように,少なくとも建国当時は明白にプロテスタントの国であっても,死刑制度が存続している国もあります.(キリスト教文化圏では唯一.Cf. 国際アムネスティーの死刑についてのページ.) それはそれで理由があって,歴史的に視た場合,プロテスタントは,旧約聖書に書かれている律法(いわゆるモーゼの律法)は,少なくとも特定の分野においては,今日でも有効であると考える傾向が強いのです.(アメリカのように死刑が含められる場合もあります.) 同じ啓示宗教でもイスラムの場合は,旧約,新約という名が示すように,キリストの犠牲による救済の仕組みの変更はないため,当然,死刑制度はクルアーンの教えにのっとっているわけです.

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