Sunday 17 May 2009

自殺 他国と日本(その3)

自殺に関するSpiegelの記事とは、2004年2月4日付の同誌の電子版に掲載された「Depressionen werden besser aufgefangen」のことで、リードには、ドイツにおける自殺者の数は、1982年と2002年を比較すると、実に40%以上も減少したと書かれています。(1982年のドイツにおける自殺者数は、18,711人で、2002年では11,163人)その原因として専門家たちは、うつの治療の進展と予防策の効果を挙げているとのこと。

例えば、ミュンヘンの神経科医Ulrich Hegerl氏の調査によると、今日、うつの治療は以前に比べて大幅に進歩しており、それがこうした結果をもたらしているというのです。同氏は、「人は健康であれば、困難な状況におかれていたとしても、希望を失うことはなく、助けを求めようとする」と言っています。興味深いことにHeger氏の調査では、実際、処方される抗うつ剤の量は近年増加傾向にあるといいます。

また、自殺予防に役立つ情報の提供、さらに効果的な予防プログラムも功を奏しているというのが専門家の意見ですが、国の予防プログラムの責任者(当時)のArmin Schmidtke氏は、減少したといっても、いまだに年間11,000人の自殺が発生しているということは深刻な事態に変わりはないと言っています。それでも2002年から7年経過した今日、OECDの統計を見る限りは、幾分鈍化しているようにも見えるものの減少傾向は続いているようです。

因みにドイツ政府が運営している自殺予防に関するサイトのURLは、
http://www.suizidpraevention-deutschland.de/Home.html
で、非常にわかりやすくできています。

日本でも内閣府が運営している同様のサイトがあり、URLは、
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/
です。

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