二回シリーズの第二回です.
視聴可能期間:2012年10月31日19:00より1週間
Die Donau (2/2)(ドイツ語版)
(オーストリア, フランス, 2012年, 43分)
ARTE / ORF制作
ARTE / ORF制作
視聴可能期間:2012年10月31日19:00より1週間
フランス語圏で発行されている雑誌や新聞の記事の中から,あまり日本の報道が扱わない話題や提供しない視点を紹介します.たまに,ドイツ語圏の雑誌や新聞の記事も紹介します.そして,ときには,それらを通して見えてくる日本の社会や日本人についても考えます.その他,旅行の報告や趣味の話(主に鉄道)などをつれづれなるままに綴ることもあります.
以上,主催は,Cottbusのラウジッツ蒸気機関車クラブ(Lausitzer Dampflok Club) *2)
以上,主催は,GlauchauのIG Tradidionslokomotive 58 3047
以上,主催は,ThüringenのBahn-Nostalgie inThüringenもちろん,これ以外にも多数の蒸気列車の運行が,様々な団体により計画されています.ザクセンの美しい冬の風景を楽しみながら蒸気機関車の力強い走りを堪能するのも一興ですね.
ニュールンベルグでも見かけた公共レンタルサイクル(Norisbike)のスタンド.夕食のため訪れたレストランからの帰り,バスから地下鉄に乗り換えた駅で. |
博物館の入り口 受付は左側の建物の中.建物の奥が機関庫(屋内展示場)です. |
ワンちゃんは,入れません. |
機関庫の隅に展示されている10形 緩衝器まで含めると26mを超えるので,このサイズではきつそう.それにしても,白い柱が邪魔です.前方のフェンスは,改装工事のために設置されているもののようです.流線型カバーのフェンダの白線のデザインは,ハイルブロンの鉄道博物館に保存されているブルーレディこと,01 1102と同じ.何かをシンボライズしたものと思うのですが,何をシンボライズしているのか,今のところ不明です.が,フランスの《女神》こと232 Uのボディに引かれたラインが白鳥を表しているとのことなので,なんとなくこちらも白鳥が羽を広げたように見えなくもありません. |
ロッドと動輪との接合部分が,他形式における角形のフライ返しのようなそれと比べ,円形であることが,独特の形状の流線型カバーと相まって,このマシンに無類の優美さを与えているような気がします.主動輪の上には,クルップ社の社票が見えます. |
炭水車の側面の表記 炭水車を含む車両重量,高速制動重量,旅客列車用制動重量,貨物列車用制動重量の各値,炭水車に積載可能の水の量,重油の量などが記されています. |
後ろ姿も華麗な10形なのですが...なにぶん屋内展示場になっている機関庫は清掃中だったもので. |
44形のシリンダに貼られたクラウス・マッファイ社の社票 |
ニ気筒の50形 エプロン部がすっきりしています.右隣は,浴槽形炭水車が特徴的な52形. |
50形の走り装置 |
まさに戦時機関車そのものといった形状のノイエンマルクト博物館の52形. |
細部に至まで徹底的な省略化が図られていることがわかります. |
運転室の側窓の前半分は省略されています. |
52形の後部 |
二気筒の01形のシリンダに貼付けられているシュヴァルツコプフ社の社票 |
四気筒の18形 |
18形のシリンダ部 |
ドイツの蒸気機関車の形式名(新表記)の解説 例えば,急行旅客列車用は,01から19までが割り当てられており,07, 08, 09, 11, 12形は存在しない等々.さすが,ドイツ蒸気機関車博物館というだけのことはありますね.なお,ドイツの蒸気機関車の形式番号については,Wikipediaのこちらの項目(英語)をご覧下さい.ところで,知人曰く,私たちのように機関車の構造(もちろん,あまり詳しいことはわかりませんが)に興味を持つ鉄道マニアは,《メカ鉄》などというのだとか. |
ついでにこちらも.運転室の窓下のサインの説明です.煙突に火粉止が装着されているサインや特定箇所がEBO(Eisenbahn-Bau- und Betriebsordnung=Ordinance on the Construction and Operation of Railways)の車両限界を超えていることを示すサイン等々.勉強になります. |
右側の食堂車は,営業中です.初めて食べるケシ(Mohn)のあん入りケーキとコーヒーで一服しました. |
可愛らしい狭軌用機関車99.51-60形(旧ザクセン国鉄IV K).タイプは,B'B' n4vt(タンク型複式4気筒飽和蒸気機関車).このバリエーションは,密着連結器が装備されていて,緩衝器がありません. |
片側二シリンダが向かい合うという面白い構造のランニングギアが特徴的.メイヤー式と呼ばれるこの方式は,似たようなマレー式よりも誕生が早く,99.51-60の場合,前部のシリンダは低圧蒸気用.後部のシリンダは高圧蒸気用です.四つのシリンダを向かい合わせに配置するのは,高圧蒸気用シリンダから低圧用シリンダへの蒸気の移動距離を短くするため.また,マレー式では,通常,前部動軸群のみが台車に取り付けられていますが(例えば,旧バイエルン国鉄の貨物用タンク機Gt 2x4/4.後に帝国鉄道の96.0),メイヤー式では,前部,後部の各動軸群がそれぞれ別の台車に取り付けられているため,両方の動軸群が,それぞれ独立してカーブに沿って向きを変えられる構造になっています.(99.51-60のタイプ表示であるB'B' n4vの両方のBに付けられたアポストロフィがそれを表しています.ちなみにGt2x4/4のタイプ表示はD'D h4vt.後部動軸群にはアポストロフィがついておらず,カーブに沿って回転することはできないという意味です.) キャプには,"Deutsche Reichsbahn"のプレートが貼られています.タンクに貼られたどくろマークは,「飲み水」ではないという意味.なお,彼女の妹達,99 582と99 585が,現在,シェーンハイデ保存鉄道で元気に活躍中.この保存鉄道では,99形が牽く列車内で結婚式も挙げられるそうです.なかなか風流な趣向.同形機は,他にもいくつかの保存鉄道で活躍中です.なお,99形のバリエーションについては,Wikipediaの"BR 99"をご参照ください.また,この機関車のナンバープレートに付記されているダッシュ付きの一桁の数字の意味については,こちらを参照ください. |
ノイエンマルクト(Neuenmarkt-Wirsberg)からマルクトショルガスト(Marktshorgast)に至る急勾配区間(Schiefe Ebene)を通過する列車の後補機として用いられたタンク機関車95形(1'E1' ) 頼りになりそうな,たくましい面構えのこの形式は,上記のドイツ最大のタンク機関車Gt 2x4/4(96.0)形とほぼ同じ馬力を備えていて,その意味でドイツ最大級のタンク機関車と言えます.この車両の妹にあたる95 027が数年前に復活し,現在"山の女王"としてRübelandbahnで元気に活躍しています. |
模型レイアウトですが,ふと旅情さえ感じてしまうほどの精巧さ. |
転車台ニ機を備えた全盛時のノイエンマルクト |
もともと,この区間は,ルートヴィヒ南北鉄道の一部でした.そして,この路線の起源は,1835年12月7日,ニュールンベルグ–フュルト(Fürth)間に開通したルートヴィヒ鉄道まで遡りますが,最初に走った列車が運んだものが,ビールの樽ニ樽だったそうです.さすがは,10月のビール祭で知られるバイエルン. |
1852年当時の時刻表 《王立バイエルン鉄道》の表記. |
1935年当時のノイエンマルクト構内図 赤い部分が増設された施設 二つ目の扇形機関庫が増設されました. |
ノイエンマルクトから始まる急勾配区間の後補機に使われた機関車 真ん中の95形は,ノイエンマルクト蒸気機関車博物館に野外展示されています.(上掲写真) また,一番下のGt 2x4/4形(96形)は動軸数8のドイツ最大のタンク機関車です. |
Schiefe Ebene区間を疾走する最後の蒸気列車 1975年1月11日(展示写真) また,ドイツ鉄道開業175周年の2010年に運行された特別列車の写真はこちらから.写真に写っている35形は,23形の改良モデル.そして,この特別列車の映像が納められた南西放送の番組"Eisenbahn Romantik"の2011年1月6日放送分の動画はこちらから.前補機に35形,主務機01 5型(オーストリア鉄道歴史協会所有),そして列車後尾の後補機38形が協力して勾配を登っています.(再生開始後およそ10分過ぎごろから.)今年の11月9日には01 202と01 150の重連がヴュルツブルグ,ノイエンマルクト間で特別列車を牽引し,シーフ・エーベネに挑みます.詳しくは,こちらのポストをご覧下さい.さらに,来年2014年の2月8日には,ウルム鉄道友の会が主催して01 150牽引の特別列車がシュトゥットガルト,ノイエンマルクト間で運行され,再びシーフ・エーベネを駆け登ります.詳しくは,こちらのフライヤーをご覧下さい.(運行番号14020801.大人往復2等:89 €;1等:119 €.食堂車連結.) |
駅に戻る途中,見かけた,たわわに実ったりんごの木 奥に見えるのは50形 |
スイスに戻る途中,カルルスルーへの駅で |