Thursday, 13 March 2014

独裁者には『独裁者』を! - "笑い"でドイツ軍に抵抗したセルビア人青年の物語(ARTE+7から)

タイトルは,"Great".事実に基づいて2012年に制作された21分の短編映画で,日本ではARTE+7で15日土曜日午前8:25まで視聴可能です.(フランス語版

彼の名は,ニコラ・ラドゼヴィッチ(Nikola Radosevic).第二次世界大戦当時,セルビアでレジスタンス運動に参加していた青年でした.彼が抵抗の手段として選んだのは,チャーリー・チャップリンの映画『独裁者』(1940年)をセルビアに駐屯するドイツ軍兵士たちに観せること.1942年,彼は命がけでこの映画のリールをヴァリエヴォの映画館まで運び,そこで上映予定のナチスのプロパガンダ映画"Wunschkonzert"(1936年)と直前にすり替えることに成功.そこに集っていた駐屯中のドイツ軍兵士にヒットラーと彼らを痛烈に風刺したこの映画を観せたのです.セルビアは決して彼らの支配を受けないというメッセージを込めて.なお,ドイツ語ですが,この映画のデータはこちらのサイトをご覧下さい.

監督はアンドレアス・ヘン,2013年の第34回マックス・オピュルス映画祭賞受賞作です.

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