Tuesday, 24 February 2015

(国際)遺産相続詐欺(Inheritance scam)にご用心

419詐欺の亜種のようです.恥ずかしい話ですが,被害はなかったものの遭いかけたことがあります.以下にその経緯と後になっておかしいと気づいた点を記します.
  1. LinkedInというSNSでネットワークに加えてほしいというリクエストが届く.先方は中国か韓国系の名前の男性.(写真あり).
  2. リクエストに応じ,自分のネットワークに加えると,プライベートのメールアドレス(hotmail)で連絡をしたいというメッセージが届いたので,こちらのプライベートアカウントからメールを送り,やりとりが始まる.先方のメールの内容から気が合いそうな人物のような印象を受ける.(LinkedInのプロフィールにこのブログへのリンクの載せているので,予め,このブログの内容を確認し,こちらの興味や関心など,かなり深く分析した模様.) なお,奇妙なことに,LinkedInの先方のプロフィールを閲覧することができず,自分のネットワークの中にも先方の氏名も写真も表示されない.ということは,LinkedInを装った偽造サイトが仕立てられている?
  3. 内容は,自分は英国のLloyds TSB銀行の行員であり,その後の文面はHeir Hunters Associationのサイトのこちらのページで紹介されている詐欺メール### Scam 2 ###とほぼ同様.法的根拠を示すように書いても,ひたすら心配はいらないと回答してくるのみ.
  4. 誠意を示すためとして,先方のパスポートのコピー(韓国のパスポート)が送られて来る.(1.のLinkedInの写真と同じ.ということは,盗難に遭ったパスポート,または偽造パスポートが使われていて,犯人はその人物に成り済ましていると思われる.)
  5. 先方もこちらのパスポートのコピーを要求して来る.(送ってしまった場合は,それも同様の詐欺に用いられる可能性がある.)
  6. 連絡先等必要事項を記入し,Lloyds TSB銀行に送ってほしいという書面を送って来る.しかし,送り先(Lloyds TSB銀行の担当部署)のメールのドメインもhotmail.おかしいと思いつつ,その書面に必要事項を記入し,同銀行の上記アドレスに送ると別の名前の人間から返信が届く.しかし,そのメールの文字の字体が,それまでの相手(Lloyds銀行の行員と名乗る韓国人)から届いたメールの字体と全く同じ.
  7. 日本の私の銀行口座の残高証明書を送ってほしいと云ってくる.(こちらの資産を確認し,ある程度の額があることが判れば,手数料やら何やらで一定額を振り込むように指定して来たものと思われる.)
と今になって思えば,おかしな点がいくつもあり,しかもやりとりをしている間に銀行員にしては,国際送金や英国の相続税制度についての知識がないことにも不審を覚え,結局,最初に送られて来たメールの内容が,Heir Hunters Associationのサイトに紹介されていた詐欺メールとほぼ同じだったことに気づき,それ以降は連絡を断ちました.

詳しくは,Heir Hunters Associationの上記ページをお読みになることをお薦めします.なお,Heir Hunters Associationが相続人へ連絡をする際には,メールは使わず,電話,手紙を使うそうです.(なお,もしパスポートのコピーが送られて来たら,その時点で発給国の大使館などで,それが盗難に遭ったものでないか確認するのも被害を未然に防ぐために有効な手段と思われます.あるいは,単純にウェブ上でその名前を検索すると,その名前を含んだ遺産相続詐欺関連の情報が得られる可能性もあります.Cf. 上記4.)

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