Friday 16 December 2016

シリア紛争に於けるロシアの戦時国際法違反 (ドイツ語)

ロシアの戦闘機による攻撃で民間人1207(内380人が子供)が殺害されました.なお,アレッポに対し,ロシアは今年7月から12月まで304回に亘って攻撃を加えています.(白ヘルメットのサイトより)
ロシアは本当に信用するに足る国でしょうか.今,日本の総理大臣をされている方および所属党および協力党およびそれらすべてを支者する方々にお伺いいたしますが,北方領土の返還の合理的な目的は何でしょうか.返還されることにより,少なくとも経済分野に於いて日本にとってにどのような利益がありますか.そして,その利益と,これまで費やして来た時間と費用およびこれから費やす時間と費用を比較した場合,前者が後者を十分に上回るという確証はありますか.その場合,返還される可能性ももちろん考慮した上でお答え頂きたい.子供のころ,母方の祖母からソ連は火事場泥棒であると聞かされたことがあります.泥棒がそうたやすく手に盗んだ物品を持ち主に返すでしょうか. 子供,大人に拘らず,多数の民間人を平気で虐殺する国,つまり明確な戦時国際法違反をたやすく犯す国(尤も日本政府は,シリア紛争は戦争の定義には当てはまらないので戦時国際法違反ではないと言うでしょうが),ひいては近代国家の憲法の前提である全ての人類に無条件で与えられている人権を否定する国と親交を結ぶということは,そうした国の恐ろしい行為を暗に認めているということになります.そして,それを自らの国益,つまり北方領土の返還のために行うというのであれば,日本という国は人間より土地を,つまり生物より無生物を大切にする国(尤も元々魂に深くアニミスムがしみ込んでいるので生物と無生物の厳格な区別を日本人はしません)ということを世界に向けて宣言していることになります.まさに狂気の沙汰であるとしか言いようがありません.対英米戦争初期,当時侍従長官だった鈴木貫太郎元首相は周囲の人たちに「この戦争に勝っても負けても,日本は三等国に下がる」と語ったそうですが,今の日本は三等以下と感じます.そして,もうひとつ思い出したのが,松岡外相がソ連と日ソ中立条約を調印したことを受けての元連合艦隊司令長官山本五十六元帥の次の言葉.「ソヴィエトと不侵略条約を結んだとしても,ソヴィエトなどというものは当てになるもんじゃない.アメリカと戦争しているうちに,その条約を守ってうしろから出て来ないということを,誰がどうやって保障するか.」(この点については,かつて山本元帥と三国同盟阻止のために一緒に尽力した米内提督の考えとの間にやや隔たりがあるようです.) 今のロシアについては,当時のソ連より一層厳重な警戒が必要と感じています.

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