Tuesday 25 February 2014

ウォーター・フットプリントの77%を外国から輸入している国,日本

という題名のリポートが,Water Footprint Networkのサイトに掲載されていました.(PDFファイルがダウンロード可能.)

ウォーター・フットプリントとは,gooの国語辞書によると「食料や製品の生産から消費までの全過程、あるいは組織・地域において使用される水の総量」と定義されています.食料自給率が低いので当然の結果と言ってしまえばそれまでですが,単に我が国の食料安全保障だけではなく,地球全体の水の需要と供給のバランスにおける日本の影響と責任も認識すべきときが来ているようです.

上記サイトによると,例えば,米国における一人当たりのウォーター・フットプリントは年間平均2,840 m3ですが,このうち20%が外国から輸入されています.つまり,一人当たり年間568 m3が外国起源ということです.そして,日本はというと,一人当たりのウォーター・フットプリントは年間平均1,380 m3と,アメリカに比べかなり少ないですが,このうちの77%,すなわち1,062.6 m3が外国起源ということなので,一人当たりの平均ではアメリカ人より日本人のほうが多くのヴァーチャル・ウォーターを輸入しているということになります.昔から,コンビニストアなどでペットボトルの水を購入する際,これほどおいしい水に恵まれた国なのに何故外国から水まで輸入しなければならないのか不思議でならず,必ず地元の丹沢山系の水を購入しています.もっともペットボトルの水は,リアル・ウォーターですが...

子供のころ,何度か学校の休みを岩手県水沢の曹洞宗の寺で過ごさせていただいたことがありますが,水は裏山の水源から直接引いてきていて,托鉢で頂いて来た地元のお米をその水を使って大きな薪釜で炊いていました.(私も料理長である典座和尚様を手伝っているうちに一人で炊けるようになりました.)もちろん,その薪も寺の周りの林から集めたものでした.そして,味噌汁の味噌も寺の自家製.今にして思えば,これほど贅沢でおいしいご飯をいただいたのは,後にも先にもこのお寺における滞在中だけでした.言うまでもなく正真正銘の地産地消であり,少々大げさですが,脱経済成長的な生活とも形容できるかもしれません. しかし,あのとき頂いたご飯こそ,本物のご飯といえるのではないかと,年を重ねるに連れ強く確信するようになっています.

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