Thursday 20 June 2013

真夏のヨーロッパ,鉄道旅行で気をつけたいこと


6月19日付電子版シュピーゲル誌”Bahn-Probleme mit Klimaanlagen: "Herr Schaffner, neuen Aufguss bitte!"”より

5月の豪雨からやっと解放されたと思ったら,今度は真夏の猛暑に見舞われているヨーロッパですが, ドイツ鉄道のICEの空調設備の故障が問題となっています.数年前からかなり頻繁に発生しているたようで,ドイツ鉄道は車内温度の上昇により被害を受けた数千人もの利用者に対し賠償金を支払ったそうです.そして,今年もすでにICEの利用者の間では,ツイッターなどを通して情報交換が行われているようで,それによると,例えば18日火曜日にDüsseldorfからWiesbadenへ向かったICE1652では,空調の故障により車内は完全にサウナ状態だったとのこと. この日,同様の問題が発生したのは,ドイツ鉄道によるとOberstdorf-Hannover間, Stuttgart-Hamburg間, Bratislava-Binz間, Villach-Hamburg間, München-Berlin間,Graz-Saarbrücken間を走行するICEおよびEC(Eurocity)だったようで,それらは運行は中止され,乗客は他の列車に乗り換えたそうです.なぜ,火曜日に集中して複数の列車の空調が故障したか原因は不明とのことですが,これを伝えたドイツ鉄道の担当者は,1400本もの列車のうち,7本に空調の故障が発生しても,技術的許容範囲に含まれるので問題はないという見解を示しています.とはいえ,ドイツ鉄道としては,今後,同様の問題の発生を防ぐため,ICE車両の空調の改良を進めており,すでにICE-2においては完了,ICE TおよびICE 3においても順次進めてゆく方針のようです.

記事では,最後にツイッターから拾った数件の事例を紹介していますが,そのなかには,空調が故障して車内の気温が上昇したため,多くの乗客たちが食堂車(Bordrestaurant)に詰めかけたものの,突然レジが閉鎖され,飲み物を購入することができなくなったという報告がありました.

高速で快適なICEですが,猛暑が予想されるこの夏,利用するときは十分に注意する必要がありそうです. 

緑陰の中,渓流に沿って進むWeisseritztalbahnのSL列車.こちらは空調無しでもまったく問題はありません.

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