Thursday 4 April 2013

世界最長,スイスの新ゴッタルドトンネルでまもなく列車の試験走行開始

2010年の東坑の開通に続き,翌年の西坑の開通により世界最長となったスイスの新ゴッタルドトンネル(Gotthard - Basistunnel).やがて南北スイスのみならず,南北ヨーロッパを結ぶこの大動脈の長さは,それまで首位の座に着いていた青函トンネルの54kmより3km長い57kmです.ところで,青函トンネルの海底部の長さは23kmですが,海底トンネルとして最も長いのは英国とフランスを結ぶユーロトンネルの38kmだそうです.

新ゴッタルドトンネルの利用開始は早くて2016年の予定ですが,今年の12月から西坑の南坑口から16kmの区間(Faido - Bodio間)において,時速230kmでの列車の走行試験が始まります.

以上のことを書くと,「スイスのトンネルが世界最長になるのは判ったけど,それは地下鉄も含めてのことなの?」といった質問が,春日三球師匠から寄せられそうですが,確かに,地下鉄の地下における走行区間もトンネルと呼ばれます.(cf. The Visual Dictionary)従って,それも含めると事情は一転,世界で最も長いトンネルは上海の地下鉄路線網の440kmということになります.また,同一の路線としての最長記録保持者も,やはり中国の地下鉄路線で,広州市の三号線(67km)だそうです.

三球師匠,以上の説明で夜十分にお休みいただけますでしょうか.

(2013年4月2日付電子版SRFニュース"Welches ist der längste Tunnel der Welt?", 同電子版Neue Luzerner Zeitung"Hier brausen ab Dezember Züge durch den Tunnel"より)


* 本文中の春日三球師匠のお名前は,社団法人漫才協会を通じてご本人のご了承をいただいた上で使用しています.

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