Wednesday, 5 December 2018

日本では大衆のアヘンでしかないオリンピック,万博,国際リニアコライダー - 所感

生産性では,世界一のルクセンブルクや,7%台の経済成長を続け,まもなく経済規模において日本を抜くことが確実なインドでは,オリンピックも万博も開催されたことはありません.また,岩手県が誘致に必死なILCですが,経済波及効果を言う前に,もっと県民の日常生活に直接役に立つ分野に投資すべきです.こうした施設の誘致で地元経済を潤すなどという目論見は,加熱式で熱効率がせいぜい10%程度の蒸気機関車で列車を牽引するのと同じか,あるいはそれ以下です.もっと電気自動車を普及させ,また,住宅の屋根に設置した太陽光発電設備でそれを充電させるとか,また,フライングタクシーを普及させるとか,そして,どうせ地下にトンネルを掘るのであれば,ドイツのEDWが計画しているような巨大なバッテリー施設を建設した方が,よほど災害時のために役立つし,また,再生可能エネルギーの普及にもつながり,それに関連してプロベスカイトなどを用いた安価な太陽光電池の開発,あるいは,プロべスカイトを用いての太陽光による水素生成などの技術の開発にもつながります.さらに,5年後には実用化の目処がつくという核融合炉の開発に投資した方が,県民のために役に立つでしょうし,あるいは災害時の緊急仮設住宅として30分程度で建てられるという3Dプリンターによる住宅を用意しておくのもよいでしょう.どのみち,国際リニアコライダーを誘致しても,経済波及効果で示される数兆円のほとんどは,大手ゼネコンや,その他,さもしく狡猾な君側の奸共である官僚たちの再就職先の大企業や法人に流れるのが落ちであることはあきらかです.

政治家や行政,そして,官僚が使う'夢',あるいは'希望'と言う言葉は,アヘンの常用へと導く誘惑の言葉と読み替えるべきです.

それにしても,日本を滅亡の危機から救い,2回もタイム誌の表紙を2回も飾った米内光政提督,国際連盟事務次長新渡戸稲造,鉄道院総裁後藤新平など,日本や世界のために命がけで尽くした多くの偉人を輩出した岩手県ですが,いつから,斯くも女々しく,みみっちい郷になってしまったのでしょう.不思議でなりません.いずれにせよ,県外者ながら,岩手県を愛する者の一人として,達増拓也知事に申し上げたいことは,「じり貧を避けようとして,どか貧に陥られぬようお祈り申し上げております.」ということに尽きます.なお,フランスでは,こうした地方再生の取り組みもあります.

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