飛躍しすぎる想像かもしれませんが,もし,ロシアが軍事,政治などの分野において自らの国益にとって都合の悪そうな国や個人へサイバー工作を仕掛ける能力があるとすると,日本も彼の国とそこそこ仲良くしておいた方がよいかもしれません.例えば,首都圏が壊滅の一歩手前となった福島第一原発の事故ですが,東京から直線距離で同程度離れている柏崎刈羽原発(現在停止中)が,もしメルトダウンを起こしたら間違いなく首都圏は壊滅します.France denounces cyberattacks blamed on Moscow https://t.co/pgCXdF83Z7— AFP news agency (@AFP) 2017年2月19日
東芝製の同原発の基幹監視制御システム(SCADA)は,やはり東芝製.同システムは国外でも使われていますから,そのプログラムは日本以外の場所でも容易に知ることが可能です.そこで,もしシーメンス社製のSCADAに感染するSTUXnetのようなウィルスが開発され,それに原発の制御システムが感染し,遠隔操作され,メルトダウンへ導くことも理論上は可能です.しかも,その後ろ盾として国家が存在していればなおのこと.柏崎刈羽原発の外部電源は東北電力によって提供されていますが,原発と同時に近隣の柏崎変電所も,2015年12月のウクライナにおける大規模ブラックアウトのときのようにがハッキングが行われ(ロシアの工作とされている),遠隔操作によりシャットダウンされたら,もはやメルトダウンを防ぐことはできません.つまり首都圏は人が住めなくなる死の街と化すわけです.
ロシアは,EUやNATOを嫌って,後者に何かとちょっかいを仕掛けてきますが,日本は,それらと直接的な関係は,とりあえずないので,今の政権のように適当にゴマをすっておけば上記のような事態が発生することは考え難いことも事実ではありますが.また,日本海を隔てるだけで自分のところにも被害が及びますから,少なくともロシアがこの点に限ってまともであるならば,そんなことはしないでしょう.もっとも,ロシア以外の将軍様が支配する国はどのように考えているか知りませんが,少なくともミサイルを飛ばすよりは安くつくでしょうし,迎撃されることもありません.放射能が拡散してきたら,少なくともご自分は地下シェルターで暮らせばよいのですし,(スイスで学ばれているので,その辺の生き残り策も十分ご存知のはずです.) 同時に韓国(もちろん駐留米軍も含めて)にも被害をもたらすことが可能です.
最後に,『シンゴジラ』の樋口真嗣監督に上記のプロットで映画を作ってほしいと思うのは私だけでしょうか.
Nuclear power plants vulnerable to hacking attack in 'nightmare scenario', UN warns https://t.co/XnUfHFEGdv— Kiosque de Paris (@KiosqueDeParis) 2017年2月19日
ロシアの原発も感染していました.An Unprecedented Look at Stuxnet, the World’s First Digital Weapon https://t.co/uUonC9OqkZ— Kiosque de Paris (@KiosqueDeParis) 2017年2月19日
Russian nuclear power plant infected by Stuxnet malware says cyber-security expert https://t.co/zlAYPSmER4— Kiosque de Paris (@KiosqueDeParis) 2017年2月19日
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