Tuesday 29 November 2016

たまには飛行機の窓から観る雲海など.と機内で上映される映画についての希望

飛行機に乗ると,殆ど眠っているため外の様子を見ることはありませんが,ふと目が覚めたとき目に入った風景です.なかなか綺麗と感じました.チューリヒからフランクフルトへ飛んだときに見えた雲海です.(日航機では,目を覚ましているときは落語を聴いています.できれば浪曲,講談なども聴きたいのですが,探しましたが,見つからなかったと記憶しています.)



ところで,外国に旅行へ行くとき,上述したように落語が聴けるし,もちろん客室乗務員の方々は日本語で対応してくれるので,可能な限り日航を利用することにしていますが(Air Franceの客室乗務員(フランス人)の中にはフランス語を話す乗客とそうでない乗客とをあからさまに差別しているように見える人がいるので,仕事で指定されない限り使いません), 乗っている間は,たまに落語を聞く以外これといってすることもなく殆ど眠っています.それでも,先日,人から薦められて試しに『シン・ゴジラ』を観てみましたが,世代の違いによるものなのでしょう,残念ながら私の目にはお粗末な自衛隊の戦争ごっこにしか映りませんでした.迫力で言うなら,例えば1957年の『地球防衛軍』で,防衛線となった橋梁上を歩いて避難する民衆をバックにモゲラを攻撃する自衛隊のほうが,遥かに勝っています.(そして,何より伊福部昭の音楽による効果が素晴らしい.) もうひとつ,迫力と言うと,『海底軍艦』の東京の中心部が一瞬にして崩落し,地下に陥没するシーンも挙げておきたいと思います.また,シナリオ,そして心を打つ台詞という点では,当然ですが第一作のゴジラと比較する価値もない駄作の極みであることは言う迄もなく,結局呆れ果て,無駄な時間を過ごしたと思って見終わるやいなや急いで眠りました.

上述した月形龍之介主演の水戸黄門シリーズ(名探偵ポワロと言えばDavid Suchet,ミス マープルと言えばJoan Hickson,シャーロック・ホームズと言えばJeremy Brettであることは世界的に議論の余地のないところですが,我らが水戸黄門と言えば,少なくとも私たちの世代では月形龍之介なのです)や日活の『警察日記』,『夫婦善哉』などの森繁久弥主演の名作,また,小津安二郎,溝口健二などの作品(『雨月物語』など),さらに黒澤明の左翼的傾向が強かった初期の名作(『七人の侍』は言うまでもなく,『よいどれ天使』,『野良犬』など) そうした映画を機内で視聴できたら,そのために眠らず,帰国時,多少の時差ぼけにかかっても構わないと思っています.日本のSF映画であれば,『ゴジラ』の第一作,同二作の『ゴジラの逆襲』,『海底軍艦』(この映画については,戦争を体験した家族から,あまりにもミリタリーキャラクターが強い作品と判断され,まだ子供だった私は観るべきではないとして,彼らは揃ってこの作品についての様々な批判を並べ立てました.),『妖星ゴラス』,『マタンゴ』,『ガス人間第一号』などを是非上映して頂きたいものです.

最後に,話を元にもどしますが,(しつこくてごめんなさい)機内で上映して欲しい映画として,やはり吉永小百合の初期の映画,『いつでも夢を』なども挙げておきたいと思います.(ただ,もうこうなると,完全に個人の嗜好の次元に入ってしまいますが.) それと,鉄道好きとしては,渥美清主演の列車シリーズ(特に『急行列車』は鉄道映画の最高傑作のひとつと思っています.) いずれにせよ,少なくともキネマ旬報で名作とされた映画は上映して欲しいものです.

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