Saturday, 8 August 2020

一度消滅すると,二度と復活しない日本と,そうではないヨーロッパの夜行寝台列車の隆盛

マクロン大統領さえ,支持していますで. 元々,日本は多様性を嫌う文化が支配的であるため,鉄道の世界も,昼行の新幹線と同じく普通列車のみという,夢もロマンも,味もそっけもないものへと変化してしまったわけですが,かつての時刻表の編成表に紹介されていた優等列車は,後述する20系客車をはじめとして,さまざまな設備を持った車両によって編成されていたので,それらを見るだけでも,わくわくしたものです.さらにトーマスクックの欧州時刻表ともなると,異なる国籍のさまざまな車両が離合を行う様子が見てとれ,一層大きく旅へのあこがれを膨らませてくれたものです.なお,私事で恐縮ですが,私が生まれた昭和33年(AD1958年)は20系固定客車がデビューした年でもありました.中学生のころ,鉄道好きの友人と一緒に,九州行きの20系客車編成の特急が居並ぶ夕刻に,東京駅のそれらが入線しているホームを巡った折,駅員,あるいは車掌の方が電源車内に入れてくださり,見学させていただいたことがありました.(発電機のものすごい騒音で恐れを覚えたことを思い出します.) 当時は,機関区を訪れても,ときには構内で定期運用に使用されている蒸気機関車の運転台に乗せていただき,実際に投炭作業を体験させていただいたうえに,お土産として水位計のガラス部分をプレゼントされたこともありました.社会全体が子供に対して,きわめておおらかな姿勢で接してくれた時代だったと思います.

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