Sunday, 7 May 2017

雪村(せっそん)周継と平福穂庵

今日は,東京芸術大学美術館で開催中の「雪村展」を観て来ました.

元は常陸時代の佐竹家の人だったそうです.ということは,かなり時代は隔たっているもの秋田と関係があります.雪村は布袋の絵を複数残していますが,百穂のお父さんで高名な画家平福穂庵のタッチに少し似ている気がしました.穂庵は,豪放磊落と言う言葉を絵に描いたような人生を送ったことで知られていますが,お腹を出して,布袋のようにかかと笑って子供たちと一緒に写っている写真が残っています.相当ちゃめっけがあったようで,しかも,さらにそのお父さん,つまり百穂のおじいさんも面白いというか,変わっていたそうで,三代続けて魅力的な人々だったようです.

 なお,平福記念美術館は角館(仙北市)にあり,百穂や穂庵の絵を作品を観ることができます.

ところで,雪村は,関東から東北で活躍した画家ですが,京都に留学した穂庵が,果たして雪村の作品を見たことがあるかどうか…

寛永寺輪王宮で目にしたポスター.日蓮宗が主催とは,いささか驚きました.いずれにせよ,隊士たちは差別的な靖国神社には祀られていないので,こうした機会に法要を企画し実行するとは感服のいたりです.奥羽越列藩同盟が盟主として仰ごうとし,彰義隊が護符とした,孝明天皇の義弟であらせられる輪王寺宮公現法親王に因んでのことでしょう.

靖国神社の信仰の基底を成している日本の伝統的な祖霊信仰,氏神信仰は差別的で排他的です. そこには,啓示宗教のような普遍,公平,平等といった概念は存在しません.ひたすら自らが所属する村落共同体の存続と繁栄とが追い求めるべき唯一の目標であり,虫送りのような行事が示すように,自分たちの共同体が存続し,反映するのであれば,他はどうなっても構わないというのがその基本的な理念です.「原子力村」と言う言葉が一時よく使われましたが,この中の村が,まさに,そのことを如実に表現しています.そして,故石田一良氏が,自ら唱えた「神道着せ替え人形」論で述べているように,ひたすら強い者におもねり,その優れた要素を節操も無く取り入れます.その意味で,生物のメスが良質の遺伝子を取り込もうとする姿勢に似ており,日本が母系社会であると言われることにもうなづけます.そして,何より,神話は無視して,事実上というか,暗黙の了解というか,日本で一番偉い神様は天照大神,つまり女神なのです.

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