Sunday, 4 January 2015

Der Turm / La Tour / The Tower - ARTE+7より

1982年,東ドイツ.ドレスデンの高級住宅街に住むホフマン家の主人で優秀な外科医のリヒャルトは,病院の院長の椅子を望んでいたが...ウヴェ・テルカンプの同名の小説を映画化したもので,2013年,ドイツの最優秀テレビドラマ賞(Grimme-Preis)受賞.監督はクリスチャン・シュヴォホフ.(Français: 1/2; 2/2)

(1/2)
(2/2)


観る前にWikipediaの説明(ドイツ語)を読んでおくと参考になると思います.冷戦時代の東ドイツを舞台にした作品で,これまで観たものでは"West Wind"が一番気に入っていますが, この"Der Turm"もなかなか見応えがありました.特に最後,東ドイツから西ドイツへの自由通行が可能になるシーンは圧巻でした.優秀な外科医を父に持ち,自らも医師になることを望むクリスチャンは,希望するライプチヒ大学の医学部へ入るために国(党)が敷いたレールに乗って生きていこうとします.しかし,そのレールの理不尽さに気づき怒りを覚えるのでした.また,手本として尊敬してきた父親の裏切りなど,多感な少年期にさまざまな葛藤を経験します.やがて,迎えた壁の崩壊の日,彼は人民軍の兵士として自由を求めて駅に入ろうとする群衆を止めようとしてバリケードを組む警官隊の後方で待機します.そして,その群衆の中には彼の母親の姿が...

舞台となったドレスデンのVillenviertelでは,以前,一軒のVillaをホテルに改築した建物に宿泊したことがあります.チェックアウトのときに「美しい地区ですね.」と宿の女将に言うと,遠くに見える塔を指差して「あの塔のお陰で爆撃に会わずに済んだとこの辺は人は言っていますけど...」などと笑顔で語ってくれまたことを思い出しました.

No comments:

Post a Comment