Sunday, 18 June 2017

"Call the Midwife" 第5シーズン第9話『クリスマス特別回』を観て

近年放送されたテレビドラマの中で個人的に最も好きなシリーズですが,暫く視聴する機会がなく,ようやく今日標記の回を視聴することができました.そして,久しぶりにテレビドラマを観て感動するという経験も.ラストシーンでは,年齢のせいか,涙腺が緩むのを感じました.そうしたこともあり,英国よりブリテンと呼びたいこの国がますます好きになりました.

ブリテンもフランスも,歴史を振り返ると,両国とも人道に対する罪を最も多く犯した国であることは間違いないでしょう.それに,今日のアフリカ,中東,シリアなどの悲惨な状況も,元はと言えば,この二国が蒔いた種から育ったものです.

特に後者について言えば,近代史に於いてのみでも豊かな資源を有するアルジェリアやシリアの独立を阻むために多くの罪のない人々を虐殺したこと,ヴィシー政権下では,ナチスに協力して多くのユダヤ人を虐殺したこと,さらにアルジェリアでは,その独立の直前にフランス最初の核実験を行ったことなど,その極悪非道の振る舞いは枚挙にいとまがありません.(トタルというフランスのエネルギー企業が最近イランイラクで犯した罪を見ると,フランスの気質が今でも変わっていないことがわかります.) なお,日本はと言えば,明治以降,自分もこういった国のようになろうとしましたが,能力,実力においてはるかに及ばず,その企ては結局失敗に終わったわけです.

ただ,言うまでもなくブリテンでもフランスでも,昔から正しいことを行う人々は多くいました.(もちろんそれは日本でも変わりませんが.) そして,彼らの行動の基盤となっていたのは,多くの場合,キリスト教の教えだったのです.とは言え,過去を遡れば,11世紀の法王ウルバヌス2世の時代に開始された十字軍など,キリスト教が多数のイスラム教徒の虐殺の根拠として使われたことも忘れてはなりませんが.

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