Saturday, 24 October 2015

東北黒毛和牛街道

東北の食肉牛の産地を網羅したものではありませんが,これ迄に確認できたものをまとめました.なお,赤いマークは,例外として脂肪分の少ない赤毛牛を表します.また,オレンジ色のマークは,近郊のお薦めの温泉.緑色のマークは,廃止された上坂鉱山鉄道の終点,明治の雰囲気が味わえる町,上坂ですが,明治時代に建てられた高山事務所内のレストラン'あかしあ亭'では,上品な味わいの桃豚のカツやカレーが味わえます.(これを書いた後,産地別銘柄牛検索システムというサイトを見つけました.日本全国の銘柄牛肉が紹介されています.ただ,残念なことに日本語のみの表示です.商売っ気がないようです.Cf. 横田 哲治 著 『和牛肉の輸出はなぜ増えないのか』)

これ迄に食したのは村上牛,仙台牛,由利牛(病みつきになりました.),横手牛のみですが,近いうちに三梨牛も試食する予定です.もちろん,その際は稲庭うどんも忘れずに.というわけで,「どんとこい,TPP ! 」(日本の黒毛和牛に比べたらアメリカ産は言う迄も無く,オーストラリア,ニュージーランド産牛肉なども,食感に関して言えば,モップ雑巾に過ぎません.) なお,残念なことに,現状ではヨーロッパへの輸出はできません.フランス,イタリア,スイスで数軒,懇意にしているホテルがありますが,食材として東北の黒毛和牛を紹介したら,きっと高い評価を与えてくれると思うのですが.できれば,世界中の高級ホテルやレストランに売り込んでほしい,そう願って止みません.そういえば,黒毛和牛を使ってBündnerfleischを作ったらどんな味がするだろうかとも思いました.(Bündnerfleischは,日本でも隠れたファン(特に酒の肴として)が少なくない,スイス,グラウビュンデン州の高山地域で生産される乾燥牛肉ですが,現状では,ヨーロッパから肉製品の輸入が禁止されているため,日本では入手が困難です.ただ,この種の干し肉の原料としては,どちらかというと脂肪分が少ない赤牛の方が適しているかもしれません.)



東北に滞在して,東京や横浜といった大都市及び周辺地域の食文化がいかに表層的で,貧弱なものかを実感させられました.ところで,最近,知りましたが,広島産の牡蠣は鉄分を多く含むため,生食に適さずフライにして頂くそうですが,例えば宮城産の牡蠣はそうしたことがなく,生食,あるいは生食に近い形で頂いてもおいしいそうです.(試しに生食をしてみましたが,確かに妙なくせもなく上品な食感で,おいしく頂けました.) また,塩釜産のおでん種も,とてもおいしいものです.

最後に,滞在中の由利本庄市近郊,鳥海高原で撮影した写真をこちらに載せましたが,下は,その中の奥山放牧場付近で撮影したもの.まさにハイジの世界.野外でラクレットでも楽しみたくなります.

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