Sunday, 6 September 2015

シーメンスの風力発電事業の闇と同社によるギリシャ戦後最大の贈賄事件について

結論から言うと,各国政府への贈賄などのスキャンダル(SIEMENS全体の問題),風力発電機の不具合による業績悪化と問題に事欠かない企業です.(シーメンス(SIEMENS)というよりは,'しょもねっす'(SHOMONES)と呼びたくなるほど...)最近では,ギリシャにおいてもその贈賄の実体が明らかになってきました.最初に引用したTweetの記事は,シーメンスがギリシャ政府に対して巨額な贈賄(7000万€)を行ったかについてのものですが,記事を公開したCorpWatchは,ギリシャにおけるシーメンスの贈賄事件は,同国の戦後最悪の贈賄事件としています.(... the greatest corporate scandal in postwar history of Greece.).賄賂を受け取った政府関係者や官僚は,当然,シーメンスなどのドイツ企業へ製品やサービスを発注させるわけですから,結果的にシーメンスをはじめとするドイツ企業の贈賄行為がギリシャの財政危機の主要な原因のひとつとなっているわけです.それでいて,ドイツの政府や銀行は,貸したお金を返せと言っているわけですから,どういう倫理観を持っているのでしょう.
以下,上記Tweetで紹介された記事のキャプション.
History of turbine/blade manufacturer Siemens is riddled with bribery, corruption, and other scandals: An East County Magazine special investigative report.(風力発電機の製造業者SIEMENSが如何に賄賂,汚職まみれの企業であるかを綴ったリポート.)
下は,ギリシャにおいて,すでにシーメンスの13人の管理職が贈賄の容疑で告発されているという記事を紹介するTweet.
以下,上記Tweetで紹介された記事からの引用:
Overall, Siemens allegedly spent 70 million euros ($78 million) on bribes in Greece, according to Greek judicial sources.
その他,シーメンスの贈賄問題については,ドイツの'SPIEGEL'が特集ページを開設しています.

このように見てくると,以下の二つの記事に掲載されたSIEMENSの風力発電機の市場占有率も,同社が世界中でばらまいた賄賂の結果である可能性も無きにしも非ずといえるでしょう.
なお,シーメンスの風力発電機は,ユーラスエナジーなどを通じて,すでに日本にも導入されていて国内数か所に設置されています.

次回は,シーメンスのユーロスターやICEの新車両(Velaro)納入遅延問題を取り上げる予定です.

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